色々詰め込んだ短編集！文スト

探偵社で『白雪姫』 ページ21

『しかし…』



魔女「家来や、ちょっと来なさい。」

家来「はーい！」

魔女「これを見なさい。…鏡よ鏡世界で一番美しいのは誰？」


鏡「…白雪姫。この前も言った。しつこい男は嫌われる。」

魔女「うっ…そんなこと言わなくても…家来、これはどういうことだい？」

家来「知りません！」

魔女「嘘おっしゃい！鏡がシンデレ…白雪姫を美しいと言ったのよ！シンデレラはまだ生きているんだわ！…あっ！」

悲報。魔女、主人公の名前を間違える。

家来「はい！シンデレラさんは生きていると思います！だって、さっきの劇で見ました！」

家来、純粋すぎて魔女の言葉に素直に答える

魔女「…いや、そういう事じゃなくて…確かに間違えたけど…キーーーーーーーーーッ！！！誰か家来を殺してしまいなさい！」

襲いかかるモブたち。

家来「わわっ！ビックリしました！そういう時は…『暴れる牛は手直なもので殴る』です！」

セットをぶん投げる家来。

…家来、圧勝。

家来「ふーー！疲れまし『…家来は魔女に殺されてしまいました！』」

家来、ハッとした顔をして倒れたふりをする。


観客席になんとも言えない空気が流れた。

魔女「何とかしてシンデレラを殺す方法を考えなくちゃ！…あっ、違う！白雪姫！」


『おい！太宰！真面目にやれ！……ゴホン、一方その頃白雪姫は…』

白雪姫「家来さんはどこに行ったのかしら」

『白雪姫は困ってしまって森をうろつきます。すると、1件の家を見つけます。』

白雪姫「…この家は？…疲れたから少し休ませてもらいましょう。」


『白雪姫は不法侵入などものともせず中に入ってベッドで寝ました。』

「犯罪すんなー！不法侵入とか、まじ無いわー！」

「探偵社だろー！街を守る組織じゃないのかー！」

ここぞとばかりに野次を飛ばすポートマフィア



泣きそうな顔で寝たフリをする白雪姫。


『暫くすると、この家の主である7人の小人が帰ってきました。』

与「おやおや？誰かいるじゃないか…怪我人かい？治療をしないとね」

谷「ちょ！この人怪我してないですって！」

国「コイツは一体誰なんだ」

鏡花「………？」

乱「僕よ推理によればこの人は王女だね！」

中「王女だろうがなんだろうが不法侵入だろ…」

花「それで、どうするんじゃ」

黙って首を傾げる演技をする鏡花を見て観客席の尾崎紅葉がカメラで連写した。

森「紅葉君ここ撮影禁止」

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