36話 ページ8
至｢…ひとまず、アレだな｣
万里｢あー、アレっすか｣
『成程、アレね』
.
『アレってなに』
｢｢アレアレ｣｣
まってアレがゲシュタルト崩壊しそう。アレってなに。アレって、そもそもどういう意味の言葉？あれ？アレ？？
万里｢なにヘドバンしてんだよ。
ほれ。ここ押せ｣
『ぬ？ガチャ？』
万里｢お前の引き運をみるの｣
ふーん、と言って容赦なく画面をタップ。
すると飛び出す10個の卵。
１個だけ金。あとは全部銀。
万里｢は…ドブすぎだろ。このSRもう持ってるし…！｣
『ﾊｯざまぁwwww』
至｢えー…つかえな…｣
『まぁまぁ、茅ヶ崎さんも遠慮せず』
至｢いや俺は『ポチッとな』うわおま、10連かよふざけんなよ｣
飛び出す10個の卵。
なんと金の卵が5つ。しかも、その内2枚は…
至｢嘘だろ…限定SSR…！！！｣
万里｢はぁ！？ちょ、単発で！｣
『ほい』
万里｢ぎ、ん……｣
至｢もっかい｣
『へい』
至｢単発SSRキタコレ……！！！！｣
その後も納得いかなかった摂津万里が何度も繰り返した結果、
『茅ヶ崎さん限定で神引きできるっぽいスね』
至｢神はいた。｣
万里｢解せん……｣
いぇーいと茅ヶ崎さんとハイタッチする。
と、改まって体をあたしに向き直した。
至｢改めまして、俺は茅ヶ崎 至。23歳。
一応、一流商社に務めてるエリート。｣
『自分で言っちゃうの嫌いじゃないですよ』
万里｢それは、表の顔。
裏の顔はゲーマー。しかも廃課金勢｣
至｢ゲームのために働いてます｣
『潔いの嫌いじゃないですよ』
｢井上さんだったっけ｣茅ヶ崎さんはニヤリとすると、ゲームのコントローラーを差し出してきた。
摂津万里も同じのを握ってる。
部屋の電気が消され、テレビの光だけになる。
画面にはゲームのスタートメニュー。
至｢ようこそ、俺の城へ。｣
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作者名：野次 | 作成日時：2018年8月12日 18時
