授業2 ページ2
まぁ、なんやかんやで丸め込めれた私。
まだ青い監獄…ブルーロック計画は始まっていないため私は学校へ通う毎日である。
マネージャーになってからは勉強をする余裕がなくなるそうなので今のうち勉強内容を頭に叩き込んでおけ、と絵心兄ちゃんに言われたけれど……。
まあ、無理ですよ。私、教科書を見ただけで勉強内容が理解できるような天才ではないので。
どうしようか、と頭を悩ませる毎日ですが一つだけ変わったことがあります。
それは、サッカーの勉強を始めたこと。
勉強と言っても、私が通っている学校にあるサッカー部の試合を勉強がてら眺めているだけなのだが。
ルールはしっかりとは理解できていないけど、要するに足でボールを蹴ってゴールに入れるということなのだろう。
絵心兄ちゃんにもそれだけわかってればいいと言われているので私は教科書を広げ、放課後の教室で勉強を始める。
BGMはグラウンドから聞こえるサッカー部の練習試合の音。
ときどき誰かの歓喜の声やボールを思いきり蹴る音が聞こえてくる。
「…頑張ろ」
教科書に向き合い、私は勉強を始めた。
カチ…カチ……
時計の針の音が聞こえ、一気に集中力が切れる。
手に持ってシャーペンを机に置き、グッと腕を伸ばした。
そして、ふと見てみるのはグラウンド。
ちょうどボールをパスしているところであった。
ボールのパスを受けたのは、青っぽい髪でかなり顔立ちが整っているイケメンさん。
どこかでこっそりファンクラブも出来ていると聞いたことがある気がする。彼の名前は…忘れた。
ボールを受け取ると、彼はきれいな足さばきでどんどん敵を抜いていく。
その姿はとてもキラキラと輝いている。
「ありゃ、モテるわな…っ!!」
彼の雰囲気が変わった。
今まで私が体験してきた恐怖とはまた違った、恐ろしい感覚に鳥肌が立つ。
昨日、絵心兄ちゃんと話していたからか、彼のまとう雰囲気を表す言葉を思いついた。
それは…【怪物】。
「…絵心兄ちゃんに彼のこと、話してみよう」
もし、もしも私が通っている高校からブルーロック計画に参加する権利を持つものが現れるのであれば。
もし、私が通っている高校から日本のサッカー界を変えるものが現れるとしたら。
その人物は間違いなく彼だと…いろいろな事件に巻き込まれて鍛えられた私の感が告げる。
「彼の名は…あ、思い出した。
潔……潔世一だ」
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あ - 面白かったです!!これからも更新頑張ってください!! (7月27日 17時) (レス) @page36 id: f2f05df21c (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2023年2月26日 17時