検索窓
今日:25 hit、昨日:19 hit、合計:4,244 hit

6。 ページ6






「っ…なぜここに…。」

「オイラもお前と同じバス使ってるんだよ。
…それより人様の弟に変なこと吹き込みやがって」

「わっ、私は事実を言っただけです!女子生徒に言い寄られて満更じゃなさそうじゃないですか!!!」

「……あれはだな…。その…あれだ」

「何も言い返せないじゃないですか」



ハッとサンズ先生の弟さんの存在を思い出して、
見ると、もういなくなっていた。


さすがにパワフルすぎて、引いてしまった。

サンズ先生はというと、ずっと言い訳を考えている。
もう素直に認めたらいいのに。

私も少し言いすぎてしまったところもあるからな…。


悩んでいると、バスが来てしまった。

急ぐように座席に座ると、サンズ先生が隣に座ってきた。



…なんか恥ずかしい。



「あの……」

「なんだガキンチョ。」

「だから…!名前ありますって。」

「あーすまんすまん」



「えーと」と私の顔を見て悩みだした。

この人、本当に覚えること苦手なんだな。



「よく思い出してください。
私のこと、普通の苗字ってバカにしたじゃないですか」

「あー、佐藤か。」

「いや誰!?加藤です!」



ニヤッと笑った顔でこちらを見てきた。
絶対面白がってる。


その時、バスが激しく揺れた。

私は少し怖がってしまい、目をつぶっていた。


揺れがおさまったところで、
目を開くとすぐ前にはサンズ先生がいた。

いわゆる壁ドン状態になっている。



「ななななにしてるんですか…!?」

「お前の方向いてたから仕方なかったんだよ!」

「でも…!これは完全にアウトですから!!」


さっきまで普通だった心臓の音が、
急激に早くなっていく。


落ち着いて私。鼓動が早くなってるのは、
急に少女漫画みたいなことされたから。

決してサンズ先生にドキドキしたんじゃない。



そう思っても、なぜか鳴り止まない。



「加藤、顔赤いけど大丈夫か?」

「だっ!大丈夫です!」




サンズ先生といるとロクなことがない。

あ、でも、ゆうきと話すネタになる。
いや、これは言わない方がいいか。


学校に着くと、ゆうきの姿が見えていた。

私とサンズ先生は別々に出ていった。



「おはよゆうき」

「おはよー…てか、サンズ先生とバス一緒だったの?」

「え、そうなの?今知った」

「いやもうちょっと人を見ようよ」



あの人、喋ってみると結構喋る人だったな。

そんなことを考えていた。





7。→←5。



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (37 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
29人がお気に入り
設定タグ:アンダーテール , サンズ , 教師   
作品ジャンル:その他
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ひなどり。(プロフ) - きもPさん» わぁっ、ありがとうございます!!そのお言葉、読む度に噛み締めております!中学生になって投稿頻度も落ちてきていますが、できる限りベストは尽くそうと思います! (4月30日 20時) (レス) @page21 id: dfd167e6a3 (このIDを非表示/違反報告)
きもP(プロフ) - 完全好みです、最高です。取り敢えず崇めておきます。 (4月30日 10時) (レス) id: 1099d16ec8 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ひなどり。 | 作成日時:2023年10月6日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。