【このすば】*この前髪ヴァンパイアに血液を！*

フロート ページ7

ーーー


カズマside


　『カ、カズマ君。アクア君の涙が痛いのだが…』

と、困ったような声色のA。


カズマ「アアア、アクア！！Aが辛そうだから、離れろ！！」

と、無理矢理引き剥がす。


　『ありがとう、カズマ君。にしても、何故涙が聖水…』


アクア「だから、それは私が女神…

カズマ「それよりさ、A。教えて欲しいスキルがあんだけど」

アクアの言葉を遮る。

どうせ、信じて貰えないだろうし言うだけ無駄だろう。


　『うむ、何だ？』


カズマ「あの、あれ…えと、なんて魔法なんだ？」


めぐみん「フロートです！」


　『成る程、フロートか。別にいいが、あまり戦闘向けでも無いし、初級魔法程度の用途しか無いが…良いのか？』


ダクネス「勿論だ！！」


カズマ「何故、お前が答える」


　『ふふ…そうか、ならば教えよう！』



ーーー

数時間後…


めぐみん「やはり、フロートは最高でしたね！！」


アクア「えぇ！！カズマも覚えたし、これでいつでも出来るわね！」


ダクネス「私は無理かと思ったが…優しいヴァンパイアだな」

と、ご満悦な三人。


『フロート』

ヴァンパイア特有の魔法で、対象を見つめるだけで宙に浮かせる事が出来る魔法。

多少違うが分かりやすく言うと、眼力的なものらしい。


カズマ「まぁ、でも俺は石くらいしか浮かせられねぇけどな」

フロート！

ふわっと、浮く道端の石。


めぐみん「スキルレベルを上げればいつか…！！」


アクア「夢のフロート生活！！」

お前らにかけてやるつもりは無いことは言わないでおこう。


ダクネス「それにレベルが上がれば、持ち上げられる物の質量が増える。重い荷物や、モンスターも持ち上げる事が出来るからカズマのこすい手の幅も広がるぞ！！」


カズマ「そうだな、ダクネス。お前を高く持ち上げられる様になれば、モンスターに落とすといい攻撃になりそうだ」


ダクネス「っ…カカズマ！お、お前は、なんて鬼畜なんだっ…！」


カズマ「…まぁ、お前を持ち上げられる日は来ないだろうが」

ボソりと付け足す。


ダクネス「ちょっ！カズマ、今なんて…！

カズマ「さ、今日はスキルを教えて貰う代わりに血をやっちまったしレバーでも食いに行くか！」


「「おー！！」」


ダクネス「お、おい！カズマ！さっきは、なんと…！」







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