踏んづけた7 ページ8
貴方「ご、ごご、ごめんなさいっ!」
まさか人の上に乗っていたとは思わなく、思わず跳び跳ねて、その場に正座する。
沖田「……。」
彼はゆっくり身体を起こし、どこを見ているのか俯いた。
貴方「…あ、あの……ほんとにすみ……ぁ、」
涙目でうろたえる私に、彼はゆっくり顔を上げた。
その人物に思わず絶句する。
沖田「…あんた、プリンスの顔面踏んづけたんですぜ?」
そう言って微笑む“プリンス”は誰が見ても不機嫌丸出しなのが分かる。
今朝のスマイルとは天と地の差がある程に…
貴方「す、すみません…」
冷や汗が止まらない。何故だか恐怖心しか湧かない。
沖田「こんな事、学校中の女子に知られたらハブられやすねィ」
プリンスは立ち上がると、正座している私を鋭い目付きで見下ろす。
沖田「それとも何でィ
何の責任も取らずにただただへこへこ謝って済むと思ってやす?
世の中、んな都合の良い事ばっかだと思ったら大間違い。
責任……勿論とってもらいやすから。」
貴方「……せき、に…」
汗ばんだ手を力を込めて握る。
沖田「取り合えず、携帯出せ、携帯」
そう言うとプリンスは自分のポケットから携帯を取り出す。
貴方「……え?」
沖田「え?じゃねェ。今時携帯持ってねェのかィ」
貴方「あ、い、いや、持ってます…」
あわあわとポケットを探り出し、スマホをプリンスの手の平に乗せる。
沖田「……俺が呼んだらすぐに来ること。俺が命令したらすぐに実行すること。」
私のスマホと自分の携帯を慣れたような手付きで弄(いじ)くり、終わったのかスマホを私の膝の上に投げ捨てる。
貴方「……は、はい…?」
言ってる意味が出来ない私は、思わず聞き返した。
沖田「まんまでィ
俺の言うことは聞けって話しだ。」
貴方「……。」
沖田「…分かりやしたか?」
貴方「は、はい…」
するとプリンスは満足そうに黒く微笑んだ。
沖田「あんた、名前は?」
貴方「ふ、文月(ふみづき)Aです…」
沖田「A、ねィ
まぁ知ってるとは思いやすが、俺ぁ沖田総悟。仲良くしやしょーぜ、A」
貴方「あ、はい…」
そーいや名前知らなかった…
みっちゃんに聞くの忘れてたし…
あれ、てか急に呼び捨て……?
初めて話す割には馴れ馴れし過ぎるプリンスに違和感を覚える。
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たこ焼き - また、更新されてる(* ̄∇ ̄*)ありがとうございます!! (2015年5月9日 1時) (レス) id: f4de1a5df2 (このIDを非表示/違反報告)
ミルク - ご入学おめでとうございます!!これからも頑張ってください!応援しています! (2015年4月26日 18時) (レス) id: 10049cc502 (このIDを非表示/違反報告)
たこ焼き - 作品更新されてる!!d=(^o^)=b 高校御入学ほんとにおめでとうございます!(*^^*) (2015年4月15日 1時) (レス) id: f4de1a5df2 (このIDを非表示/違反報告)
たこ焼き - 入試お疲れ様です!作品楽しみにしております!! (2015年3月28日 17時) (レス) id: f4de1a5df2 (このIDを非表示/違反報告)
なつみ - やばいぃぃぃぃ萌えるわぁぁ (2015年2月4日 20時) (レス) id: b6ae7916eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キルサ@サブ | 作成日時:2015年1月27日 0時