踏んづけた44 ページ45
沖田「……10分後、裏門んとこ来い。」
人気のなくなった辺りを一瞬見渡す総悟君は嗜(たしな)めるように言う。
貴方「あ、うん…」
“確かにここじゃ浮くよね”と納得した私は、帰る仕度をしようと足を動かす。
神楽「おい、サド。何でお前がその子と知り合いアルか。」
背中から女の子の声が響く。
サドって総悟君の事、だよね…
沖田「うるせェ、チャイナ。てめェにゃぁ関係ねェだろィ」
ドスの効いた総悟君の声は、女の子に向かって発せられる。
あ、
そ、なんだ…
私の他にも、
素で話す子がいたんだ…
私、
てっきり…
自分だけなのかなって…
自惚れてた。
何だろう…
この込み上げてくる虚しさ…
モヤモヤは_____
神楽「___っ!」
沖田「___っ、___!」
坂田「……。」
総悟君と女の子が言い合いをしてる中、坂田先生は私の背中を見つめていた。
____________________________
沖田「遅ェ」
貴方「…ごめん。」
裏門に向かうと、門に寄り掛かっている総悟君。
腕を組み、不機嫌そうな顔で私を睨んでくる。
スマホの画面に『ごめん!明日肉まん奢るからさ!』とみっちゃんからのメッセージに『約束だからね!』と送ると、スマホの画面を切って鞄に入れる。
沖田「……。」
貴方「……。」
沖田「……で?」
貴方「…え?」
突然歩き出す総悟君の後を付いて行く。
沖田「…俺のクラスに来た、ほんとの理由。」
貴方「……。」
何だ、
やっぱり気付いてたんだ…
沖田「…弁当箱何ぞ、“どうせ放課後に呼び出されるんだし、その時返して貰える”って馬鹿でも思うだろ。んなの百も承知でィ」
“なめんなよ”と更に総悟君は付け足す。
貴方「…その通りだけど、そんな大した理由もないよ。
みっちゃんと“面白そうだし、ちょっと覗いてみよう”ってふざけ半分だっただけ。
そこで坂田先生に捕まって、みっちゃんが逃げて、、みたいな。」
沖田「…ふーん。」
貴方「……。」
沖田「なら、お前がそんなシケた面してんのはどう説明すんでィ」
貴方「…え」
俯いていた顔をパッと上げると、いつの間にかこちらを見ていた総悟君と目が合う。
沖田「…面倒くせェけど。
誰が見ても分かるようなシケた面しやがって。」
貴方「…何もないよ。」
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たこ焼き - また、更新されてる(* ̄∇ ̄*)ありがとうございます!! (2015年5月9日 1時) (レス) id: f4de1a5df2 (このIDを非表示/違反報告)
ミルク - ご入学おめでとうございます!!これからも頑張ってください!応援しています! (2015年4月26日 18時) (レス) id: 10049cc502 (このIDを非表示/違反報告)
たこ焼き - 作品更新されてる!!d=(^o^)=b 高校御入学ほんとにおめでとうございます!(*^^*) (2015年4月15日 1時) (レス) id: f4de1a5df2 (このIDを非表示/違反報告)
たこ焼き - 入試お疲れ様です!作品楽しみにしております!! (2015年3月28日 17時) (レス) id: f4de1a5df2 (このIDを非表示/違反報告)
なつみ - やばいぃぃぃぃ萌えるわぁぁ (2015年2月4日 20時) (レス) id: b6ae7916eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キルサ@サブ | 作成日時:2015年1月27日 0時