踏んづけた41 ページ42
貴方「ちょ、みっちゃん押さないで…っ」
瑞季「あたしだって見たいのっ…!」
ソロリソロリと3Zの教室前の扉に近付いた私たち。
ドアの微かな隙間に目を光らせ、その隙間を覗く私にみっちゃんが後ろから押してくる。
貴方「…こんな隙間、全然見えないし…」
覗いている片目を細め、何か人らしきものが動いているのしか見えない。
瑞季「…もうちょっと開けよーよ。」
貴方「や、やだよ、バレたら可笑しな目で見られるよ…」
瑞季「いや、もう既に可笑しな目で見られてるから。」
貴方「え」
するとみっちゃんは廊下を指差し、目を泳がせる。
チロッとそちらに目を向けると、こちらを見ながらヒソヒソと話している生徒たち。
そいや、廊下に生徒ら居るの忘れてたし…
てゆーか、下校時間だし居ても可笑しくない、よね…
瑞季「ま、気にすんな。」
“ほら、こっちに集中集中”
と流石はみっちゃんか、みっちゃんは扉の隙間に目を細めて覗く。
貴方「……。」
…噂がたったらどうしよう…
込み上げてくる羞恥心と焦りを呑み込み、私も隙間を覗き込む。
瑞季「…んー?ん〜。
何か動いてるけど、これ誰だろ…」
貴方「…ね、ねぇみっちゃん、もう止めない?
やっぱりこんなの、絶対おかし____」
瑞季「…あっ!やば…っ」
貴方「え!?」
みっちゃんは焦ったように跳ね退け、かと思うとバッと扉から離れる。
______ガラッ
貴方「…ぇ」
勢いよく開いたドアに、思わず尻もちをつく私。
ドアの前でお尻を付いてしゃがみこんで、そんな私を見下ろす“彼”
「何だァ?新手のストーカーか?」
貴方「…あ、さ、坂田せんせ…」
引きつった笑みを浮かべる私に、“彼”そう、国語教師であり、3Zの担任である坂田銀八先生は顔色を変えず、至って冷静に私を見下ろしていた。
坂田「お前よぉ、なかなか可愛い面してやがんのに、ストーカーだなんて勿体ねぇな。」
坂田先生はそう言って笑うと、私に手を差し出す。
貴方「…え!?
あ、いや、違います!誤解です!ちょ、ちょっと用事があっただけで…」
顔を横にブンブンと振って否定をし、坂田先生の手を握る。
坂田「…ふーん?」
坂田先生はグイッと私の手を引いて立ち上がらせると、どこか納得いかないような表情を浮かべ、自分の顎に手をかけると首を傾げた。
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たこ焼き - また、更新されてる(* ̄∇ ̄*)ありがとうございます!! (2015年5月9日 1時) (レス) id: f4de1a5df2 (このIDを非表示/違反報告)
ミルク - ご入学おめでとうございます!!これからも頑張ってください!応援しています! (2015年4月26日 18時) (レス) id: 10049cc502 (このIDを非表示/違反報告)
たこ焼き - 作品更新されてる!!d=(^o^)=b 高校御入学ほんとにおめでとうございます!(*^^*) (2015年4月15日 1時) (レス) id: f4de1a5df2 (このIDを非表示/違反報告)
たこ焼き - 入試お疲れ様です!作品楽しみにしております!! (2015年3月28日 17時) (レス) id: f4de1a5df2 (このIDを非表示/違反報告)
なつみ - やばいぃぃぃぃ萌えるわぁぁ (2015年2月4日 20時) (レス) id: b6ae7916eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キルサ@サブ | 作成日時:2015年1月27日 0時