踏んづけた31 ページ32
貴方「…綺麗、だね。」
沖田「んな珍しいもんでもねェだろィ」
貴方「そんな事ないよ。
こんなに綺麗な海、私産まれて初めて見たよ。」
沖田「…そうかィ」
貴方「うん。」
会話はそこで途切れてしまう。
けれど、不思議と嫌な気はしなかった。
寧ろ、それが異様に心地良い。
貴方「…どうして、連れて来てくれたの？」
一番疑問に思った事を、海を眺めている総悟君にぶつけてみる。
沖田「…別に。ただ俺が来たいと思ったからですかねィ」
貴方「…ふへへ」
“連れて来てくれた”という何の変わりもない真実に、つい顔がにやけてしまう。
沖田「…何笑ってんでィ、気持ち悪ィ」
貴方「今は何言われても平気ですよー」
沖田「…何なんだてめェわ」
つまんなさそうに、でもどこか呆れながらも優しそうに私を見る。
貴方「…総悟君ってさ、」
沖田「…何でィ」
貴方「…自然とか好き、だよね。」
沖田「………ストーカーかィ」
貴方「いやいや、何でそうなった？
ってそうじゃなくて。
あの裏庭もさ、お昼は太陽と雑草でﾎﾟｶﾎﾟｶ気持ちよくて、夜は涼しいけど月や星の見える夜空は綺麗で……総悟君よく、空見上げてるなぁ…と思ったから。」
調度、夕焼けで緋色に染まっていく空を見上げる。
沖田「…まぁ、」
貴方「？」
沖田「…嫌い、じゃねェ」
素直に“好き”と言えない総悟君の遠回しの好意何だと思うと、自然に顔が綻(ほころ)ぶ。
貴方「…あ、ねぇねぇ、総悟君。貝殻拾おうよ！
もう夕日沈んじゃうから、早くしないと暗くなっちゃう！」
私はﾊﾞﾊﾞｯと地面にしゃがみ、砂原に手を伸ばす。
沖田「は？てめェはバカかィ。それともガキかィ。面倒くせェ。」
しゃがんでいる私に、総悟君はｼﾞﾄｰｯと私を見下ろす。
貴方「…き、記念にしたいじゃん。」
沖田「また来りゃぁおんなじだろィ」
貴方「…また、連れて来てくれるの…？」
沖田「……勘違いすんな。
ったく、仕方ねェ。さっさと見つけてさっさと拾って帰りやすぜ。」
そう言って溜め息を吐くと、総悟君は私の正面にしゃがむ。
貴方「…あ、ありがとう。」
何だかんだ、やっぱり探してくれるんだね…
きっと、
きっとまた、
さっきははぐらかされたけど…
ここに来れたらいいなって思う私は、我が儘なのかもしれない。。
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たこ焼き - また、更新されてる(*￣∇￣*)ありがとうございます!! (2015年5月9日 1時) (
レス) id: f4de1a5df2 (このIDを非表示/違反報告)
ミルク - ご入学おめでとうございます！！これからも頑張ってください！応援しています！ (2015年4月26日 18時) (レス) id: 10049cc502 (このIDを非表示/違反報告)
たこ焼き - 作品更新されてる!!d=(^o^)=b 高校御入学ほんとにおめでとうございます！(*^^*) (2015年4月15日 1時) (レス) id: f4de1a5df2 (このIDを非表示/違反報告)
たこ焼き - 入試お疲れ様です！作品楽しみにしております!! (2015年3月28日 17時) (レス) id: f4de1a5df2 (このIDを非表示/違反報告)
なつみ - やばいぃぃぃぃ萌えるわぁぁ (2015年2月4日 20時) (レス) id: b6ae7916eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キルサ@サブ | 作成日時：2015年1月27日 0時
