踏んづけた18 ページ19
貴方「あ、あの、ほんとにここまでで大丈夫…です、」
帰り道、プリンスは“暗ェし、家まで送ってやりまさぁ”と私に付いてくる一方。
沖田「そう遠慮すんなって。ちゃーんと見届けてやりやすって。」
そう言ってニコニコと可愛らしい笑顔を見せるプリンスは、どこをどう見ても何か企んでいる顔にしか見えない私の眼球。
貴方「な、何を企んでるんですか…」
後ろから付いてくるプリンスをチロッと横目で睨む。
沖田「っち。こーゆー時は、どこぞの雌豚共の方が何百倍も楽ですねィ
ちょっくら笑顔振り撒けば、頬染めてご奉仕してくれやすし。
それに対してあんたはやたらと警戒してくるし、ビクビクしやがるし…」
貴方「…恐らく思うんですが、私が正常でその雌豚さん達が異常なだけな気がしてきましたよ。その人達のせいでプリンス様に私は変わってるって思われて、ある意味失礼ですよ。」
沖田「…恨むんなら雌豚共に頼みまさぁ、」
貴方「…ご心配なく…」
内心諦めかけた私は、再び足を動かす。
そんな私の後を追うようにプリンスは付いて来る。
貴方「あそこです。」
プリンスから回避する事は不可能だと感じた私は、数十メートル先に見える一軒家を指差した。
沖田「…ふーん。」
付いて来といてその反応…
貴方「じゃ、じゃぁ、もうそこだし私はここで。プリンス様もお気を付けて。」
私の一軒家を眺めるプリンスを尻目に、足早に歩き出す。
沖田「待てィ。」
貴方「…は、はい、?」
呼ばれた声に返事をすると、ゆっくり振り返る。
沖田「…電話ん時から思ってやしたけど、その“プリンス”ってのやめろィ。」
貴方「え、あ、はい。」
じゃぁ何て呼べば良いんだろうか…
そんな私の心を読み取ったかのように、プリンスは言った。
沖田「…呼ぶなら、“ご主人様”とかねィ」
口角をニヤッと上げ、黒く笑うプリンス。
貴方「……帰っても良いですか。」
沖田「…ガチな方で引くな。冗談でさぁ、冗談。」
いや、貴方が言うと、全て本気にしか聞こえないので…
沖田「…総悟。」
貴方「…え」
沖田「そう呼べ。……いいな?」
するとプリ…総悟…君は、私の返事も聞く間もなくポケットに手を入れ、私の家とは向きの違う方へと歩き出した。
その後ろ姿を暫く見つめ、私も家の中へと入った。
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たこ焼き - また、更新されてる(* ̄∇ ̄*)ありがとうございます!! (2015年5月9日 1時) (レス) id: f4de1a5df2 (このIDを非表示/違反報告)
ミルク - ご入学おめでとうございます!!これからも頑張ってください!応援しています! (2015年4月26日 18時) (レス) id: 10049cc502 (このIDを非表示/違反報告)
たこ焼き - 作品更新されてる!!d=(^o^)=b 高校御入学ほんとにおめでとうございます!(*^^*) (2015年4月15日 1時) (レス) id: f4de1a5df2 (このIDを非表示/違反報告)
たこ焼き - 入試お疲れ様です!作品楽しみにしております!! (2015年3月28日 17時) (レス) id: f4de1a5df2 (このIDを非表示/違反報告)
なつみ - やばいぃぃぃぃ萌えるわぁぁ (2015年2月4日 20時) (レス) id: b6ae7916eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キルサ@サブ | 作成日時:2015年1月27日 0時