二人の夜(小野大輔) ページ16
______今夜、俺の家に来ない?
小野くんからそんなメールが来ていたことに気づいたのは、仕事が終わった午後7時過ぎだった。
数週間程会えなかった彼からのお誘いにいてもたってもいられなくなって、私はその場で電話をかけた。
プルルルル……
「もしもs『小野くんっ!!』
「……かけてくると思ってた」
テンションの高い私に、呆れぎみに笑う彼。
『小野くんち、今から行くね』
「ああ、了解。待ってます」
『うん!』
電話を切りながら、早くも歩き出す。
久しぶりに彼と過ごす夜が、楽しみで仕方なかった。
・・・
それから約3時間後。
二人で夕食を済ませ、それぞれお風呂に入り、今はソファーに並んで座ってなんとなくバラエティー番組を眺めている。
と、そのとき。
小野くんが、おもむろにテレビを消した。
「ちょっと、ごめん……よいしょっ」
次の瞬間、私の体が浮いた。
正確には、彼に抱きかかえられていた。所謂、お姫様抱っこというやつで。
『え!?ちょっ、ちょっと』
テンパる私に対して無言の小野くん。
そのまま連れていかれた先は寝室で、私は優しくベッドの中央に座らされた。
「…俺さ、ずっと我慢してたんだけど」
と言いながら自分もベッドに乗ってくる小野くん。
「今日くらい、いいよね」
そして、訳がわからないまま思いっきり抱きしめられ、キスをされた。
『んっ…』
「可愛いよ、A…愛してる」
耳元でいい声で囁かれて、私の顔や体はどんどん熱くなり、頭は真っ白。
そうして力が抜けたところを、ゆっくり押し倒された。
『小野くん…っ』
「ねえ、下の名前で呼んで」
『……大輔…くん』
よくできました、と声がして、今度は深い深いキス。
余裕無さそうにがっついてくる彼に男らしさを感じると同時に、堪らなく愛しくなって、口が勝手に動いた。
『ねえ、私をめちゃくちゃにして』
彼は一瞬驚いたような顔をしたけど、すぐにこう言った。
「______任せて」
そのときの彼は、見たこともないくらいかっこいい、雄の表情をしていて。
私は身を委ねながら、改めて惚れ直すのだった。
____翌朝、布団の中で。
「昨日は可愛かったよ」
『っ…やめて、恥ずかしい』
「ちなみに今日の午前中は俺OFFなんだけど」
『え、………私も』
「……ほんとに?」
バサッ
「じゃ、……もっかいめちゃくちゃにしてあげる」
朝っぱらからまた、たっぷり愛された。
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ふうか(プロフ) - ☆蒼白恵☆さん» ありがとうございます!!励みになります(´`* リクも了解しました! (2018年9月22日 19時) (レス) id: 69312b62c9 (このIDを非表示/違反報告)
☆蒼白恵☆(プロフ) - 初コメです!いきなりなのですが、リクエストで立花慎之介さんで嫉妬をお願いします!この作品大好きです!!更新頑張ってください! (2018年9月20日 22時) (レス) id: 114f1df022 (このIDを非表示/違反報告)
ふうか(プロフ) - 声優大好きさん» ありがとうございます、了解しました!少し時間かかってしまうかもしれませんが気長にお待ちください;; (2018年9月1日 8時) (レス) id: 69312b62c9 (このIDを非表示/違反報告)
声優大好き - 梅原裕一郎さんのリクエストお願いします! (2018年8月31日 22時) (レス) id: bf560551a9 (このIDを非表示/違反報告)
ふうか(プロフ) - Meerさん» リクエスト頂いたもの完成しました〜!あんな感じでよかったでしょうか…(汗 (2018年8月23日 14時) (レス) id: 69312b62c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふうか | 作成日時:2018年3月21日 21時