赤い人と私【レッド】Second

25日目 ページ5

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「島巡り？」

石化から無事に戻ってくるとグリーンがそんなことを言い出す

「あぁ、このアローラ地方は4つの島から成り立ってるのは知ってるよな？」
「うん、メレメレ島、アーカラ島、ウラウラ島、それにポニ島でしょ？」
「そうだ。なんでもそれぞれの島にしまキングってのが居て相当強いらしいぞ」

へぇ、と相槌を打つ
すると俯いてマラサダを食べていたレッドが突然何かを決心したように顔を上げた

「………僕、ちょっと行ってくる」
「待て待て、行ってくるじゃねぇよ。どこへだよ」
「…ちょっと」
「しまキングの元へ行こうとするな！」

今にも駆け出しそうなレッドを必死になって抑えていると

「はっはっは！元気な子ですな！」

楽しそうな声が背後から聞こえてきた
3人揃って振り返ると黄色い羽織を肩にかけた男性が立っていた

「あなたは…メレメレ島のしまキング、ハラさんですね？」
「そうですぞ！わたくしがしまキングのハラですぞ！わたくしに何かご用ですかな？」

グリーンが代表で聞くと親しみやすい笑みと共に肯定の返事が返ってきた
と、思えば真横を何か赤いものがもの凄いスピードで横切った

「僕とバトルしてください…！」

横切ったものはレッドだったようでいつの間にかハラさんの元にいた

「おい！」
「はっはっは！いいですぞ！このハラ、全力でお相手させていただきますぞ、レッドくん！」
「あれ、レッドを知っているんですか？」

私たちは自己紹介をしていないのにハラさんはレッドだと分かっている
首を傾げながら聞くと笑みを更に深くして答えてくれた

「もちろんレッドくんだけでなくそこのグリーンくんも知っていますぞ！カントー地方で最強と呼ばれるお2人はこのアローラ地方でもその名は有名ですからなぁ」

予想はしていたけれどやっぱりレッドもグリーンも遥か雲の上の存在なんだな、と再認識させられた
一歩引いた位置で談笑する風景を眺める

ズキリ

心が少し痛んだ気がした

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