黒い炎 ページ13
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「…グッ！」
黒い鎧を纏ったそのオークは強かった
今までのオークの鎧よりも硬いそれは水刃を纏った刀も刃が通らない
魔素の減少により威力が落ちているのも刃が通らない原因の一つだと思われるがこのままではジリ貧であるのは目に見えていた
三体の内一体を倒しただけで消耗が酷かった
それに加え明らかに先程よりも動きが素早くなっていたのだ
(何か…あれは水掻き…？リザードマンが喰われたのね…)
舌打ちしたい気持ちを抑えてどうにか状況を打破しようと更に攻撃を仕掛けるもことごとく鎧に阻まれるかオノで受け止められる
(っ、どうする、どうする)
力では負けてしまうため刀で流しながら思惟する
しかし良い手が思いつかず段々と焦りが募る
その時
パキンッ
(しまっ、刀が折れ、)
「っぁ！」
動揺した隙を突かれ腹に傷を負い地面に転がる
「ぅ…」
「どうした、もう終わりカ？」
そう言いながら黒いオークが近づく
(何も出来なかった…仇討ちも旅の目的も果たせなかった…全部、全部、中途半端で…)
その手に持った鈍い光を放つオノを空高く振り上げて
(…もっと、出来たことがあった筈なのに)
自分に向かって降りてくるオノをぼんやり見つめながら思った
「……どけ、豚共」
瞬間、目の前が黒い炎で包まれた
「？！」
そしてそれが消え去った跡には焼けた地面のみが残る
「ーだからどけと言っただろう」
オークが誰何すると
「覚えていないのか？非道いな、里を喰い散らかしてくれたじゃないか」
その声に含まれるは怒りの感情
「そのツノ…まさかオーガか！？」
「どうかな、今は少し、違うかもしれないな」
ボッと音を立ててその手に黒い炎が現れる
「もう一度言う。道を開けろ、豚共」
髪の毛と同じ紅い服が視界に写る
「灰すら遺さず消えたくなければな」
その紅に続く二つの影
「リョウカ、遅くなったのう。よく耐えた」
「さぁ、もうひと踏ん張りです！」
そして最後に
「リョウカ、待たせたな」
差し出された手を取り立ち上がった
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よもぎ(プロフ) - ツバメさん» 確かにその絡みは面白いことになりそうですね！いつか本編で書こうと思います！コメントありがとうございます！！ (2021年12月1日 5時) (
レス) id: f17afc0b50 (このIDを非表示/違反報告)
ツバメ - 面白いです カランコエにディアブロを合わせた際の絡みはある意味慌てそうです ギーとディアブロは彼で遊ぶと思いますし 見たいです (2021年11月28日 22時) (レス) @page27 id: 020ea1b549 (このIDを非表示/違反報告)
よもぎ(プロフ) - シディアさん» ありがとうございます！亀よりもカタツムリよりも遅い更新ですが完結はさせるので気長にお待ちくださいッ！！！ (2021年8月19日 9時) (レス) id: 351f18ba12 (このIDを非表示/違反報告)
シディア - とっても面白いです！ 更新頑張って下さい！応援してます。 (2021年8月17日 2時) (レス) id: 939d5c7779 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よもぎ | 作成日時：2019年12月24日 13時
