5日目 ページ7
「落ち着いたか？」
「はい…一応」
真逆、グリーンさんとレッド君が幼馴染だったとは知らず思い切り叫んでしまったが冷静になって考えてみると不思議と納得してしまう
「……おい、レッド。なんでそんなに睨みつけてんだよ、Aがビビってるだろ」
そう私は今レッド君の洞窟もとい家にいるのだが洞窟に行くまでもグリーンさんと話している間もずっと鋭い視線を向けてくるのだ
正直言って居心地が悪い
「……なんで、また来たの」
「ですから先ほども言った通りレッド君に話を聞いてもらいに来たんです」
「…なんで」
「え……？」
“なんで”とはなんだろう
私は今それを説明しなかっただろうか
頭の上にクエスチョンマークを飛ばしていると
「ハァ…そんなんじゃ伝わるわけねぇだろが。テメェはいつもいつも主語が抜けてんだよ。大体なぁ睨むのやめろって言っただろ！」
「………なんで僕の所なの。他の人の方がタメになる話、してくれると思う」
なるほど、と思った
レッド君からしてみれば私は突然押しかけてきた変な女だ
そう理解してしまえばあとは気持ちを話すだけだ
「………仕事だからっていうのも理由の一つなんですけど。そりゃあレッド君に話を聞いてこいなんて言われた時はびっくりしました。それに加えこんな所にいるんですからダブルで驚きましたよ」
レッド君とグリーンさんは私の話をじっと静かに聞いてくれている
私はピカチュウを抱く腕に少し力を入れ言った
「けど……けど、私がレッド君に話をして欲しいと思って今ここに居ます。レッド君が何を思っているかなんて目の前にいる私でさえ分かりません。その為に話を聞きに来たんです。世間の人達にも知ってもらえるように…！」
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作者名：よもぎ | 作成日時：2017年9月17日 19時
