【コビー】肩を並べて ページ7
早朝の海軍本部。
あたしの軍靴だけが廊下に響く。
「ったく……どこにいんのよ、コビーのバカは！」
あたしとコビーは、同じ時期に海軍に入った同期だ。
コビーはライバルだ。
あのヒョロヒョロからの躍進は凄まじく負けてられないし、
正義への真摯さは尊敬もしている。
それに初期の頃からガープ中将に目をかけられたり……
正直に言う。とっっっっても羨ましい！！
あたしはガープ中将に憧れて海軍に入ったのに！！！！
そんなわけで、一方的にライバル視している。
同期の中では交流もある方だしね。
そんなあたしがどうしてコビーを捜しているのかというと。
「あっいた！！コビー！！！！」
「えっAさん！？」
遠くに部下と話すコビーを発見した。
「コビー！ちょっと来なさっ……きゃっ！！」
コビーはあたしの腕を掴んで人気のないところまで走る。
バタン！！と乱暴に閉められたドアに同情した。
「ちょっ……Aさん！！いくら僕達の仲と言えど、
僕は大佐であなたは中佐なんですから、一応人前では
呼び捨てとかは……！！」
慌てて捲し立てるコビーが心配するのは、あたしのこと。
……でも、もうそれは杞憂なのだ。
「ふっふっふっ、これを見なさいコビー！」
「わっ！」
あたしはコビーの顔を一枚の書状を突きつける。
「これって……！！」
そう。それは、あたしの昇進を示す書状。
大佐への任命状だ。
「これであたしもあんたと同じ本部大佐よ！
あたしがちょーっとだけ！遅れちゃったけど、
あんたには一番に言いたくって……えっ」
ふわりと感じる温もり。
コビーに、抱きしめられている。
「おめでとうございます、Aさん……！！やっぱり、
あなたは努力のできるすごい人だ……！！！！！！」
首に回る両腕は逞しく、肩幅も、高さも何もかも。
出会った頃とは、違う。
「僕、Aさんがいると、頑張らなきゃって思えるんです。
僕も負けたくない、もっと強くなりたい、Aさんに、
顔向けできる男でありたいって思うんです」
あ、あれ。何だか急に。
「Aさんは、僕の大切な人ですから」
急に、心臓がうるさい。
気づいたら追いかけることになってた男が、
同じくらいの気持ちを、あたしに向けてたなんて。
久方ぶりに肩を並べてわかったのは、
「ばっばか！離れろこのへんたい！！！！」
「あっ……ご、ごめんなさい！！」
こいつは思っていたより、あたしの特別だってこと。
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星波(プロフ) - お菊推しさん» 初めまして！閲覧ありがとうございます。申し訳ございませんが、リクエスト等は受け付けておりません。書きたいと思うことがあれば書きますし、それがなければ書かないと思います。申し訳ございません。 (2022年9月5日 23時) (
レス) id: 99055290f6 (このIDを非表示/違反報告)
お菊推し(プロフ) - あのすみません､お菊って出来ますか？あんまり夢小説で見たことがなくて聞いてみたのですが。大丈夫でしたでしょうか？ (2022年9月4日 9時) (レス) id: c04714e485 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：烏丸 | 作成日時：2022年8月2日 23時
