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私の故郷は滅びた。
私の伴侶、シャーロット・カタクリによって。
涙は出なかった。そもそも哀しささえ無かった。
それほどに、私のこれまでの人生は空虚だったのだ。
「A、大丈夫か」
「……はい、覚悟はできていますから」
真っ赤になって、それから黒い炭になっていく。
失敗したスポンジケーキのようだと思いながら、私は、
強く強く、カタクリさんの手を握っていた。
「……それで？お前はどうしてそれをおれに言うんだい？
黙っていれば命を捨てずに済んだものを」
笑うお義母さまを前に、本能で身体が震える。
四皇が一角、ビッグ・マムことシャーロット・リンリン。
私もある程度戦うことはできるけど、……できるからこそ、
その力量差に脅え縮こまる他なかった。
でも、言わなくては。
私の右手は、相変わらずカタクリさんに包まれている。
……それだけで、勇気が無限に湧いてくるのだ。
「私の全てを懸けてでも、カタクリさんの隣にいたい。
彼の母親たるあなたに認めていただけなければ、
私はカタクリさんの隣にはいられないのです」
カタクリさんの手を離す。
膝をつく。
「な……A！！」
そして、地面に額を擦り付けるように土下座する私に、
お義母さまとカタクリさんは目を丸くした。
「やめろA、何もそこまで……」
「お願いします、お義母さま。私をどうか、彼の、
カタクリさんの伴侶でいさせてください。
カタクリさんを、愛してるんです……どうしようもなく」
初めての感情だった。
切なくて、もどかしくて、時に甘く時に苦い。
……カタクリさん以外、何も要らない。
「……ったく、そんな土下座なんてする暇があったら、
早く孫の顔でも見せな」
……今、なんて。
思わず顔を上げると、お義母さまは笑っていらした。
「マ〜ンママンマ〜〜！カタクリ、いい娘を捕まえたね。
せいぜい大事にしてやんな！！」
「！！……もちろんだ、ママ」
身を起こした私の肩を抱き、力強く言うカタクリさん。
「お前たちの子だ、さぞかしかわいいんだろうねぇ！！
楽しみにしてるよ！」
高らかに笑いながら再度響くお義母さまの言葉。
改めて理解すると……そういうことで。
思わず耳まで真っ赤にしてしまった私を見て、
カタクリさんは気まずそうに目を逸らし、
でも裏腹に、肩を一層強く抱いた。
「……今夜、部屋に行く」
「…………はぃ」
空虚だった私は、愛で満たされる。
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星波(プロフ) - お菊推しさん» 初めまして！閲覧ありがとうございます。申し訳ございませんが、リクエスト等は受け付けておりません。書きたいと思うことがあれば書きますし、それがなければ書かないと思います。申し訳ございません。 (2022年9月5日 23時) (
レス) id: 99055290f6 (このIDを非表示/違反報告)
お菊推し(プロフ) - あのすみません､お菊って出来ますか？あんまり夢小説で見たことがなくて聞いてみたのですが。大丈夫でしたでしょうか？ (2022年9月4日 9時) (レス) id: c04714e485 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：烏丸 | 作成日時：2022年8月2日 23時
