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＿＿母さん！父さん！嫌だよっ
＿＿大丈夫、きっとまた会えるから
＿＿今日から数日間だけ、お兄ちゃんと一緒にいよう
飛び跳ねるように目が覚めた。
見慣れた部屋が視界に入る。
いつの間にか、自室へと戻っていた。
カーテンの隙間から覗く光はいつも通り。
額を拭うと、汗がびっしょり。
夢の内容は部分的にしか覚えていない。
あの叫び声は、私。
幼い頃の私だ。
そして、薄ら見えた姉の姿。
ボロボロの私の頬を包み、一緒に行こう、と言ったお兄ちゃん。
「……誰」
分からない。
何も思い出せない。
姉の顔も名前も声も。
今は、未登録の特級呪霊として存在している。
いつから。どうして。
どうして、離れたの。
「Aー、大丈夫か？そろそろ時間だぞ」
部屋の外から真希の声が聞こえる。
時計を見るとそろそろ出る時間。
みんなに挨拶を済ませ、適当に支度をして寮を出る。
血が繋がっているのに何も分からない。
今まで、私の記憶の中に姉さんの姿はなかった。
謎のお兄ちゃんですら、うっすらとは思い出していたのに。
誰かが消してるみたいに。
そこだけ、ぽっかりと穴が空いている。
学校に近付くにつれて、生徒の数は増えてきて
強制的に思考回路は遮断される。
「桔梗さんおはようー！」
「おはよう！」
同じクラスの子と合流。
姉さんの事が気になって仕方がない。
けど、今私がやるべきことは他にもある。
今は、それじゃない。
「桔梗さんって体育得意だったりする？」
「得意って程じゃないけど……」
「あ、その反応は得意なやつじゃーん」
私めっちゃ苦手でさー、今日バスケじゃん？
と、話を続ける。
桜井 愛。
静かな子だったけど、昨日思い切って話しかけてみたら、なんとなく仲良くなった。
呪いが見えたり扱えたりするような雰囲気は感じられない。
桜井さんとの話に花を咲かせ、校門をくぐる。
その時、誰かとすれ違った気がした。
糸が、互いの糸が。
その人を求めるように反応した。
「桔梗さん？どうしたの？」
「っ何でもない」
後ろを振り返っても誰も居ない。
気の所為、にしては鮮明すぎた。
誰も気付いていない。
Aも高専の生徒も、五条でさえも。
今後苦しめる存在になるものを。
「芹菜、攻めるねぇ」
「いいでしょ。実の妹にくらい会わせてよ」
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kyon(プロフ) - りりあさん» コメントありがとうございます。お返事が遅くなってしまって申し訳ないです…私なんかには勿体ない言葉だらけで…至らない点は多々ありますがこれからも頑張っていこうと思います。本当にありがとうございます…！！ (2020年11月30日 1時) (
レス) id: f88f9a35b9 (このIDを非表示/違反報告)
りりあ(プロフ) - ありますが、登場人物の心情に浸る、といいますか、自分が本当に夢主になった気分を味わえて、読んでいて飽きを一切感じさせられませんでした。素敵な作品を本当にありがとうございます！最後になりますが、kyonさんのペースで無理の無い更新を頑張って下さい！ (2020年11月28日 0時) (レス) id: ead223a600 (このIDを非表示/違反報告)
りりあ(プロフ) - コメント失礼致します。連投になってしまうことをどうかお許し下さい。漸く時間が空きまして、更新されてる最新話まで読ませて頂きました！本当に時間を忘れて読み込んでしまい、気づいたら…という現象に陥ったのは久しぶりです。それほど内容が濃いというのも (2020年11月28日 0時) (レス) id: ead223a600 (このIDを非表示/違反報告)
kyon(プロフ) - 檸檬さん» コメントありがとうございます！良いものが届けられるよう、これからも頑張ります！五条先生は神です！！！ (2020年11月24日 23時) (レス) id: f88f9a35b9 (このIDを非表示/違反報告)
檸檬(プロフ) - 初コメですが続編おめでとうございます！これからも更新頑張ってください！応援してます！五条先生は神！！ (2020年11月23日 22時) (レス) id: a75ba4312e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kyon x他1人 | 作成日時：2020年11月23日 3時
