記憶に ページ45
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結局、ラーメン屋に行くことにした。
仮にも女子高生。
もうちょっとオシャレなところ連れてってくれたらなー、と思うけど、連れてきてもらっている身だから、それは言わない。
今度連れて行って貰うときは意地でも寿司にしよう、と次の予定を勝手に立てる。
「…五条先生」
「なに?」
「ずっと聞きたかったんですけど、その目隠し、罰ゲームか何かですか」
ラーメン屋。
周りの人が五条先生の目隠しを見て笑う。
普通にしていたけど、今考えると目隠しって可笑しくないか。
普通はラーメン屋に白い包帯をしてくる人なんていない。
五条先生には見えてるのか。
いや、見えているからしているんだろうけど、どういう原理なんだろう。
一瞬、キョトンとした顔で私を見るが、次の瞬間大笑いをしだす。
「え、今更?」
そんなに笑われると恥ずかしいし、
今更?なんて突っ込まれるのも恥ずかしいし、
五条先生が笑うことで周りがこっちを見るのも恥ずかしい。
顔に熱が集まる。
誰だって気になるでしょ、目隠しの理由は。
初めに説明しない先生も悪いよ。
「そうだよね、恥ずかしいよね〜」
「可愛い生徒のためにサングラスにしますか」
何も入っていないと思っていたポケットからサングラスを取り出す。
持ってるなら初めからそれ使ってよ。
サングラスをつけようと目隠しに手をかける。
そうだ、今までずっと隠されていた素顔が明らかになるんだ。
私はまだ、見たことがない。
そう思うと謎に緊張してしまう。
じっと見ていたが、急に恥ずかしくなって。
なんだか、いけないものを見ようとしているみたいで。
一瞬、目を逸らしてしまう。
それがいけなかった。
本当に一瞬だったはずなのに五条先生の目にはサングラス、手には前の目隠しが置いている。
「…え?」
「ん?あ、顔見たかった?ざんねーん、また今度ね」
絶対分かっててやったでしょ、この人。
また今度ね、とか言って今度は来ないやつでしょ。
やっぱり、この先生は性格が悪い。
サングラスをかけた先生は、いつもとは違う雰囲気になる。
目隠しで上がった髪は下ろされ、サラサラの髪が目立つ。
あのサングラスの隙間から見えるか見えないかの瞳。
少しだけ。ほんの少しだけ。
ドキッとしてしまったのは、内緒にしたい。
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作者名:kyon x他2人 | 作成日時:2020年11月7日 15時