透明オルタナティブ【呪術廻戦】 (ページ26)

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「自己満足か？自分の約束を果たすために人の命を使うのか」

伝わらない。

そうじゃないんだ。

もっと、ちゃんと伝えなくちゃいけないんだ。

真希さんは何て言って合格したんだ。

「結局、全て自己満足じゃないですか。こういう面談も、人を守りたいって言う感情も、全部」

「自分の正義は他人から見たらただの自己満足です」

「それでも人は救えます。他人に課せられた事でも、人は救えます。呪いは祓えます」

この11年間、大人の理想で居なくては、と人形で居た。

大人が押し付けてくる理想も。

それに応えている私も。

全て、自己満足に支配されていた。

本当の私は口が悪い。

嫌な大人を見ると吐き気もするし。

表でいい顔ばかりしたくないし。

もっと、自分の欲に忠実に生きたい。

本当の私になるには。

私が私であるためには。

ここが必要なんだ。

「お前は、この面談が自己満足だと言うのか。無駄、だと言うのか」

無駄…と言えばそうなのか。

いや、無駄ではない気がする。

自分の心と対話している感じがして、これはこれで気持ちがいい。

「揺るがない意志、好奇心、覚悟、勇気。
それがあればいいと思ってます」

「これで許可してくれないなら私は引きます」

サングラスの向こう側で目が合った気がした。

立ち上がる夜蛾学長。

身長もガタイもある。

ただそこに立っているだけなのに威圧されているように感じる。

この学校にいる人は大きいな。

「悟、寮を案内してやれ。桔梗A、歓迎する」

立ち上がったかと思うと、ストンと椅子に座り、ぬいぐるみを手に持つ夜蛾学長。

……え？

「おめでとう。じゃ、僕に着いておいで」

……え？

そんな急に入学決まるものなの？

急に立ち上がったから、何か言われる！と構えていたのに。

「そんな急に決まるもんなんですか」

「何？嫌だった？」

「いえ…そういう訳では」

正直、許可されるとは思わなかった。

他人に指図されてか！自分の意志で！

不合格だ！！

なんて言っていたものだから。

「…大人って分かりませんね」

「僕も大人ね」

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