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今日の彼女はスウェットじゃなくて。
綺麗な金髪のロングはふわふわに巻かれてて。
大きめのニットの袖から出ている細い指には
ゴツい指輪がついていて。
甘い香水にはタバコの香りが混じっていた。
彼女の希望ということで、プロデューサーやスタッフらは席を外して
部屋には俺ら2人きり。
大「今話題の名無しちゃんは君やったんやね。」
そういうと彼女は長い髪の毛を耳にかけて
「大倉さんなら、もうご存知かと思ってました。」
そういいながらタブレットを操作する指は細くて綺麗で。
「今回曲を作るにあたって、大倉さんのことをもっと知りたいんです。ちょっとお話ししませんか。」
大「せやなぁ。お話ししましょうか。」
後ろめたいことも多少あるけど、この子にならなんでも話せる気がした。
それならまず。
大「名前。教えてや。名無しちゃんって呼ぶのもアレやし。」
俺、彼女のこともっと知りたい。
"名無し"としての彼女と"隣の住居人"としての彼女。
どっちも知りたいって思った。
「篠崎A。これが本名です。」
その名前、今日聞いたのが初めてやない気がする。
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作者名：逢碧 | 作成日時：2021年1月17日 16時
