虎視眈々【 青/桃 】

7.青柳くん ページ9

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「..なんで死のうとしたの」



フェンスの内側に戻された私は、目の前の彼にそう聞かれた 。

青柳くんは、悲しそうに眉を下げ、私の手を握りながら見つめてくる 。

久しぶりの誰かの体温 、白くて細いのに、大きくて男らしさのある手 。
そして、私を真っ直ぐと見つめる視線に少し戸惑いつつゆっくりと唇を開いた 。



「...もう、いいかなって...それに、私が死ねば、皆幸せになると思ったの...」



青色の瞳と目が合い、そのまま見つめ合う 。

青柳くんは表情を変えずに私の手をぎゅ、と少し強めに握った 。



「..あの...」


「...ねぇ、本当に、それだけ？」


「...え？」


予想外の反応に私は思わず目を丸くした 。

私を見つめる青色が、ゆるりと細められる 。

全てを見透かすような瞳で、私を見ている 。



いや、だ 。

...その目、こわい 。




「...ぁ...」



じんわりと汗が滲み出てくる 。

胸がドクドクと音を立てる 。

息が浅くなっていく 。


あぁ、

どうしよう 。

何か言わなきゃ 。

何か、何か....



「...白樺さん、」



その声が聞こえたと同時に
視界が青色に染まった


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