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わざわざテーブルの上を片付けた後 何となくで紙を置いて帰るなんて考え難い。
…だとしたら、もしかして。
ある可能性が頭を過ぎり、それを裏返してみるとなにも書かれていないように思い込んでいたそこに、少し癖のある歪な文字が綴られていた。
「…もう、らしくないことして…」
一体どんな顔して書いたんだろう。
あの神威さんが人に
何度も何度も短い文字を読み返していくうちに紙を持つ手に力が入る。くしゃりとシワの刻まれた紙にポツポツと雨が降り小さな水溜りが出来上がっていく。
" なかなか楽しかったよ、またね。 "
そう書かれたインクの文字が涙で滲み、私はそれを自分の額に押し当てた。近くにいるはずなのに心配して掛けてくれている母の声がやけに遠く感じる。
一度決壊した涙腺を止める術はなく、鼻水を垂らしながらボロボロと涙が枯れるまで泣き続ける私の背中を母は何も聞かずにさすり続けてくれた。
…神威さん。この気持ちをあなたに伝えることはもうできないですが、私もあなたと同じです。
ご飯を食べたりテレビを見て他愛ない話をしたり…やっている事は他と変わらないはずなのに、あなたと過ごした時間は今までで、そして誰よりも一番楽しくて───…多分これからも好きな時間のままだと思います。
赤くなった目元を拭いながら、もうこれ以上は泣かないと涙を堪える。
「……お母さん、あのね」
大泣きした後の子供みたいにヒック、と声を上げて
「新しい、友だちができたんだよ」
名前も出会いも語ることのできない彼がこの世界にいた事実を残したい一心で、首を傾げたくなるような大まかな伝え方をすれば、母は大層驚いた表情を浮かべた。
要領を得ない話に、訊きたい事はいくつもあるはず。
それなのに 母はただ 静かに微笑み返してくれた。
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むー - ご、誤字りました、トリップものです！ (2020年5月16日 14時) (
レス) id: f9521fcd0a (このIDを非表示/違反報告)
おいも(プロフ) - プーさんさん» わ！ ありがとうございます！ﾄﾞｷﾄﾞｷ…!!今作も読んでいただけて嬉しいです…！(∩´∀`)∩ またキュンキュンしてもらえるように精進します〜！ (2020年5月9日 11時) (レス) id: 70decc27f6 (このIDを非表示/違反報告)
プーさん - 今回のお話もとても面白かったです！キュンキュンが止まりませんでした〜（ ; ; ）おいもさんほんと大好きです〜！ (2020年5月9日 6時) (レス) id: 420ad2ba4b (このIDを非表示/違反報告)
おいも(プロフ) - いるあさん» わー！ありがとうございます！喜んでもらえてよかったです…！本当にいつも嬉しいお言葉をたくさん頂いてて少しでもお返しできていたらいいのですが…！(*´ `*)Twitterでもお話できるの楽しみにしてます〜！ (2020年5月5日 13時) (レス) id: 70decc27f6 (このIDを非表示/違反報告)
いるあ(プロフ) - おいもさん» 追記 Twitterの件了承してくださいまして誠にありがとうございます。フォローさせていただきますね。突然リプを送らせていただく事があるかも知れません、その時は暇人なんだなぁぐらいで流して頂けると嬉しいです。※Twitterでは口調が崩れる可能性があります。 (2020年5月5日 10時) (レス) id: 19f148ae0e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おいも | 作成日時：2020年3月31日 21時
