住所不定少女と万事屋一家 ページ4
上手く目を掻い潜れたのか、それとも労力を惜しんで探していないのか。 当初の心配は杞憂に終わり、やってきた地球・かぶき町。
これから先一人じゃ大変だろうと星海坊主さんが連れてきてくれたのは二階建ての建物。万事屋銀ちゃんと大きな看板を掲げたその家の扉を大きな音を立ててノックした。
「客だ。俺の紹介だから良くしてやってくれ」
「あっすみませ〜ん。うちハゲからの紹介は請け負わない事になってて〜いやぁほんとすみませんね〜〜」
「ハゲじゃない。頭がやや爽やかなだけだ」
「それを世間一般的にハゲっていうんですぅ〜」
「お嬢さん悪いな、こいつは今ここで殺す」
しつこいノックに観念して出てきたのはこの世界の主人公、坂田銀時。星海坊主さんは頭から額にかけて血管を浮き上がらせ、傘の銃口を銀さんの頭に押し付けた。
神威さんといい、親子揃って物騒。
「パピー、何しに来たアルか」
「おお、神楽ちゃん! 元気にしてたか?」
「パピーは相変わらずそうアルな」
「神楽ちゃん。お父さんこっち。今神楽ちゃんが見てるの頭だから」
銀さんの後ろから顔を出したのは神威さんと瓜ふたつの女の子、
「玉のように可愛らしい…!」
例えるなら毒素抜いた綺麗な神威さん。
マイナスイオン発してません?神楽ちゃんから出てますよね、マイナスイオン。
「パピー、この物分りのいい女誰アル?」
「ブラック企業に勤めてました、Aと申します!」
「うちはハロー●ークじゃないんで元闇企業戦士の方はお引き取りください」
ピシャリ、玄関扉を閉められた。
も、門前払い…!想像よりも銀さんの対応が冷たい。
" あの " 神威さんだって何だかんだ相手してくれて───…わ、すみません神威さん。勝手に頭の中に出演しないでもらえませんか。いえーいピースとかなくていいので!ほんといいので!
親離れならぬ神威さん離れ出来ていない自分自身に頭を抱える。私こんなに神威さんのこと好きだった?
母性本能的なのが擽られているのかもしれない。
ぐおぉ…!折角神威さん達から離れられたのに…!
ちらり、星海坊主さんは私を一瞥すると足を大きく振りかぶり、万事屋の玄関を蹴破った。
い…一瞬神威さんとダブって見えてしまった。
その先には顔を引きつらせる銀さん。すみません、後で修理費お支払します。
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おいも(プロフ) - 紫姫さん» 最後までお読みくださりありがとうございます🐰💓 トリップにも理由があるのかも、と考えた末辿り着いた場所がちょっとしたホラーになってしまいました((🙊)) 不完全燃焼気味のラストでしたが少しでも楽しめていただけていたら幸いです🙇 (2021年9月21日 20時) (レス) id: 70decc27f6 (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - まさかの結末でごっさ驚きました!!そして少し怖かったです(笑) (2021年9月19日 18時) (レス) id: eab8838b37 (このIDを非表示/違反報告)
おいも(プロフ) - カビキラーさん» 最後までお読みくださりありがとうございます(*´ω`) 以前から少し変わったお話を書いてみたかったので驚いてもらえて嬉しいです(∩´∀`)∩ トリップは色んなENDになれる楽しさがあるのでこの後二人が結ばれる世界線もあるかもです…! (2020年2月17日 20時) (レス) id: 70decc27f6 (このIDを非表示/違反報告)
カビキラー - 神威と結ばれるのかなと思ってたのでオチで驚きました!軽く怖っ!って思いました笑 (2020年2月13日 19時) (レス) id: edf3a1c316 (このIDを非表示/違反報告)
おいも(プロフ) - 氷華さん» わー!ありがとうございます…! 二人にはまた巡り会ってもらいたいので、もし続編を書く機会があればハッピーエンドにしてみたいです!(´ω`)! (2019年12月26日 19時) (レス) id: 70decc27f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おいも | 作成日時:2019年10月16日 19時