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枕少女とお昼寝兎 ページ33




調理担当、そして神威さんの抱き枕担当に任命されてから早二ヶ月が経とうとしている。

「なぁ、嬢ちゃん」

食事作りも一段落し、布巾片手にテーブルを拭きに食堂へ赴けば、団員Fさんに呼び止められた。 ふいに、Fさんのお皿に乗っている食べかけのコロッケに目がいった。

「味薄かったらそこのお醤油かけてくださいね。
…あ、もしかしてソース派ですか? ソースは新しいの持ってこないとなので少し待ってくださいね」

「俺まだ何も言ってねーって。
勝手に話進めんな、かーちゃんか」

ソースでないならば、元々の味付けのクレームだろうか。
私が作ったおかずもあればそうでない物もある。
コロッケは私の担当ではないので文句は受け付けません。というか、調理場の方に知られたら包丁持って出てくるのでやめてください。

以前 調理場のHさんが文句を言った団員さんを引き摺りながら「今日の晩飯はこいつだ」と戻ってきた時はこの人には絶対逆らわないようにしようと決心したもので……

「嬢ちゃんよ、毎晩団長と寝てんだろ?」

「Hさ〜ん! 今日のご飯美味しくないってクレーム入りましたァ〜〜!!」

「一言も言ってねェ!やめろバカ!」

調理場から中華包丁の刃先がチラつくと団員Fさんは慌てて私の頭を抑えつけ、やれやれと大きな息を吐いた。

「あのな、俺が言いたいのはそういうことじゃなくてな」

「いえ、そういうことですよね。 大人はすぐ年頃の男女をくっつけたがるって知ってますからね」

「ちげェ」

私が健全な抱き枕デビューを果たした話はあっという間に艦内に広まり、元凶である神威さんに絡みにいけない団員さんはこうして私の元へやってきて探りを入れてくる。
ジト、と目を伏せながら空いたテーブルを拭き進めていると腕を引かれた。

「っわ、!……あの〜、すみませんが何をして…」

倒れた衝撃に備えてギュッと目を瞑る。
しかし、いつまで経っても痛みがやってくる気配はなく、恐る恐る薄っすら目を開けてみると視界に飛び込んできたのは剃り残しのある顎髭だった。

「こりゃイイ抱き心地だ」

肉付きがいいと零し、堪能するように腕の中にいる私を引き寄せる堂々としたセクハラに苛立ちがつのっていく。
今この瞬間だけ私の中にフ●ーザ様降臨なさってください。お願いです、戦闘力53万にしてください。


「楽しそうなことしてるね。俺も混ぜてよ」

……戦闘力53万以上ありそうな方が来てしまった。
声がした瞬間 私を放り投げるようにして離すと汗を流して身振り手振り、団員さんは神威さんに向き直った。




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おいも(プロフ) - いるあさん» ああありがとうございます…!!勿体無いお言葉に飛び跳ねてしまいました(´ω`)今なら木にも登れそうです!(∩´∀`)∩! (2019年10月12日 12時) (レス) id: 70decc27f6 (このIDを非表示/違反報告)
いるあ(プロフ) - とても面白いです、評価が少ないのが不思議なくらいです (2019年10月9日 7時) (レス) id: 12f9a783cd (このIDを非表示/違反報告)
おいも(プロフ) - あまいろさん» !!! お読みいただけただけでも嬉しいのにコメントまで…!ありがとうございます!5度見くらいしてしまいました(´ `*)続けて楽しんでもらえるよう精進します!L(´ω`)」! (2019年9月29日 18時) (レス) id: 70decc27f6 (このIDを非表示/違反報告)
あまいろ(プロフ) - とても面白いです!これからも更新頑張ってください!楽しみにしてます! (2019年9月29日 13時) (レス) id: 441f1e9f18 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おいも | 作成日時:2019年4月5日 21時

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