先輩と後輩。after story.2

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結婚式一週間前。
既に緊張しているらしいまきと、
楽しみだわぁって浮かれている北山さんと、





「・・・Aさん、」


「ニカちゃん、おつかれ」






結婚式前だということもあってか、
お昼の時間になると
必ず私の前に現れるカワウソ。




「おい二階堂、
Aは俺とお昼するって約束し


「ごめんそれキャンセルして」




私の腕をぐいっと引っ張るニカちゃん。
“ごめんっ”って口パクしながら
こっそり裕太に手を合わせて会社を出る。
結婚式が終わるまでの辛抱だからね、裕太！！






「さっきミツに
結婚式に招待状貰ったんですけど·····、」




結局、ふらっとご飯屋さんに立ち寄ると
ご飯が到着する前から
それはもう前のめりで相談してくる。

まだ諦めていなかったのか、
決定的な二人の関係を突きつけられ
かなり落ち込んでいるニカちゃん。





「あー、行きたくない行きたくないっ！！
でもまきさんのウエディング姿が見れるなら····、
やっぱり行こっ！！」





・・・・・ポジティブ。




いつか死んじゃうんじゃないかってぐらい
散々哀愁を漂わせといて、
今ではキラキラの笑顔を私に振りまく。





「・・・ニカちゃんさ、人生楽しいでしょ？」



「え？あ、はい」








こんなニカちゃんを見てたら
どうなることやらって思っていたけど、
月日なんてあっという間に流れてしまうものだ。







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「······どうかな、」








透き通るような白い肌に、
純白のドレス。






「・・・きれいっ、素敵っ！
こんな姿私が一番に見ちゃって良かったの！？」






結婚式当日。
晴れて、花嫁姿を披露してくれたまき。
ドレスアップされたまきに呼ばれて、
北山さんよりも先に控え室へ。


正直私でもドキっとするぐらい綺麗で、
北山さんが見たら普通じゃいられないはず。







「Aに一番に見てもらいたかったんだよね！」






目の前にいるのはいつものまきなのに、
どこか遠くに感じでしまう。

でも、それぐらい綺麗で、
北山さんは本当にいいお嫁さんをもったなって。






「北山さん呼んでこよっか？」



「······待って、やっぱ恥ずかしい」



「いつかは見られるんだから」





半場強引にドアを開けると、
こちらにもタキシード姿の北山さん。

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