先輩と後輩。after story.2

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「すごい片付いてる··········、」


「でしょ！？俺綺麗好きだから。」





会社近くに住んでいるニカちゃんの家は、
びっくりしてしまうほど綺麗に片付いていて、

いつも部屋を汚してしまう裕太とは
正反対だな·······なんて、
またここでも地雷を踏んでしまう。






「とりあえず座ってください！
俺なんか飲み物持ってきます。」



「······うん、ありがとう。」






わざわざ押入れから出してくれた
クッションに座ってみるも、

なんだかキレイすぎて落ち着かない。






「どーぞっ。
さっ、飲んでくださいよ。」






コトンって置かれたコップの中には、






「・・・・何これ、すごい緑。」






なんでこんなに緑なのっていうぐらいの真緑で、
この得体の知らない液体に、
恐る恐る手を伸ばしてしまう。





「Aさん、これ美味しいやつだから
そんなビビっちゃだーめ。」




でも、私が飲むのを待つように見つめてくるから
飲まないのもなんだか悪くて。







「・・・・・・にがっ。」


「これ、緑茶だよ？」






うん、だから苦いんだよ。

私が飲んできた緑茶の中で、
比べ物にならないぐらい一番苦い。

ニカちゃんの舌ってどうなってるの？






「・・・・もういいけど、ありがとう。」






もう一度飲みたいとは思わなかったけど、
ニカちゃんの優しさを感じれば
変に悩んでることすらどうでも良くなってきた。






「え？もういらないの？」





一瞬さみしそうな顔を見せたニカちゃんは
私の前からひょいっとコップを取り上げて、






「Aさんが飲まないなら
俺が飲もーっと。」






さっき私が飲んだところに口をつけて
堂々と飲み干した。









「·······え？俺何かしました？」





黙ってニカちゃんを見つめる私の視線に
ようやく気づいたニカちゃんは、
大好きな緑茶を飲み干してか
ものすごくニコニコしてる。







「··········コップ、」


「ああっ、そっか。これ間接キスか。」





全然気にしてないように笑ってたけど、







「・・・・やべ、玉森に怒られるかな。
あちゃ、これ禁句か。」






また、私の地雷を踏んでしまう。

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