先輩と後輩。after story.2

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「北山、もしかして酔ってる？」



「酔ってねぇーよ」



「酔ってるじゃないですか」





普段飲む時とは比べ物にはならないくらいに
北山さんは相当酔っていて、
もちろん顔はものすごく赤らんでいるし
若干上手く立てなくて小鹿みたいになってる。
そんな姿をみて急に藤ヶ谷さんが笑い出すから、
私もつられて笑うと
いとも簡単に解けた緊張。









「北山、このままだと寝るな」




優しく北山さんを見つめる藤ヶ谷さん。
とか言ってる最中にもう
北山さんは藤ヶ谷さんにもたれて眠ってるんだけど、







「酔ったまま寝る系男子ですか」



「ふはっ、男子って、
普通に30過ぎたおっさんだよ北山は」





肩を震わせながら
くすくす笑っている藤ヶ谷さんを見て
私も微笑み返したら、
いきなり藤ヶ谷さんの動きが止まって
気まずい沈黙が流れ出すから内心焦る。









────────・・・・・







・・・・ダメだよ、この沈黙は
いつも飲み込まれて終わるだけだから。
平常心、平常心。









重なって離れなかった目を
すぐに北山さんの方に向けて、
大丈夫ですかねっ？って濁すと
藤ヶ谷さんも控え室に連れていこうかって。









それから二人で北山さんを支えて
一旦二次会場を出て控え室へ連れて行くも
ソファーになだれ込んで全く目を覚まさない北山さん。






「寝かしてあげましょうか、」


「そうだね、
主役が眠ってどうすんだよっていう話だけど」




ちらって寝顔を覗いてみると、
北山さんは少年のように可愛く眠るから
私達も何も言えなくて、





「童顔だな、こいつ」



「それ昔からずっと思ってました」



「俺、けっこう童顔憧れるかも。
一生年取らなさそうじゃん？」



「藤ヶ谷さんもいいじゃないですか。
大人っぽい顔つきで北山さんも憧れてましたよ」



「そうなの？笑」



「はいっ、もうびっくりするくらい
イケメンですよっ。藤ヶ谷さんは」








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「Aは、俺の顔好き？」








ふざけてそんなこと言ってるんだよ。
そんなに真剣な目付きで私を見ないでよ、
言ってることと表情が違いすぎるじゃん、

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