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「······は?遊園地?」
キーボードを打つ手を止めて、
ちらりとこちらを見る目は
私が太輔に誘われた時と同じ目をしていた。
太輔は、わたしのためを思って誘ってくれたのに、
勝手にこんな風にしてごめんね?
でも、何でもいいから
三人でまた笑い合える日を作るきっかけが欲しかった。
大人になって、
余計なことまで学んで、遠回りして。
でも、そんなことを理由にするのは一番嫌だ。
「俺高校以来一回も行ってねぇぞ?」
「じゃあ久しぶりに行こうよ!
今度の土曜日に太輔と約束してたんだけど、
宏光も一緒に行かない········、?」
断られるかもとか
正直そんなのどうでもよくて、
「ふは、いいけど別に」
「··········本当っ?」
おう、って頷かれて
自分でも分かるぐらいに舞い上がっていると
宏光はそんな私を見て呆れたように笑う。
「・・・・久しぶりだね、
三人でどっか遊びに行くなんて」
「だな、」
少し前までは気まずかった私達だけど、
ちょっとは空気が明るくなったよね?
だって今私たち、ちゃんと笑えてる。
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「行くんだったら、
とことん絶叫乗りまくろうぜ」
「ふふ、うん。
あとチュロスもね!!」
「はいはい、」
どうしよう、嬉しすぎる。
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「······北山も?」
帰り道、
ふと信号が止まったと同時に
さっきまでの話をした。
「·······ごめんね?勝手に決めて、」
「いや、別に俺はいいけど······」
少し太輔の喋り方が
どこか濁しているように感じて、
ふと顔を上げると
バチ、と重なる視線。
太輔は優しく眉間に皺を寄せて、
心配そうに私を見つめてきた。
「・・・・Aはそれでいいの?」
太輔はずっと心配してくれてたんだね。
「·······うん。
また、あの時みたいな関係に戻りたいの」
もうこれ以上心配させないために、
私が今出来る精一杯の笑顔を見せると
「·······Aが決めたんだったら、
俺はどんな時でも味方だよ」
優しく私の頭を撫でてくれた。
なのに、どこか胸がざわざわする。
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あゆ(プロフ) - すごくよかったです!!先輩と後輩のパスワード教えていただくことってできますか? (2019年10月16日 14時) (レス) id: 4e0821302c (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - たちょんさん» はじめまして!いつも楽しみにしていただけているなんて、とても光栄です(*´∇`*)それなのに更新頻度が滞ってしまい申し訳ないです(´;ω;`)これからも北山さん、頑張りますので(作者はこじらせるつもりですが笑)最後まで温かく見守っていただけると嬉しいです^^ (2018年9月24日 18時) (レス) id: dd8208cd00 (このIDを非表示/違反報告)
しょーみつしょ。(プロフ) - あいさん» いえいえ(^^) 本日中に移行されるんですね! 楽しみすぎてニヤけます笑 (( そうなんですよ、ひっそり書いてました笑 タイミングよく見つけて頂いたなんて光栄です笑 これからもよろしくお願いします(*´∀`) (2018年9月24日 17時) (レス) id: f9dd1382d4 (このIDを非表示/違反報告)
たちょん(プロフ) - あいさん、はじめまして!陰ながらいつも読ませていただいておりました!私、このお話大好きで!いつも更新されていないか確認するほどで!!北山さん素直になって!!と思いながら応援しております^^笑 これからも楽しみにしているので、無理なく頑張って下さい!! (2018年9月24日 17時) (レス) id: 79ef55ee6d (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - しょーみつしょ。さん» ・・・っていうか!先程見つけたんですが、しょーみつしょ。さんお話書かれてますよねっ?タイミングよく見つけてしまいました(笑)なんだか知ってる名前だなぁとは思ってたんですけど・・・(*´∇`*)笑。またそちらにもおじゃまさせていただきますね! (2018年9月24日 16時) (レス) id: dd8208cd00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あい | 作成日時:2017年9月9日 10時