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「久しぶりに花火見たよ·······」
本当に玉森くんの言う通りで、
目の前には手が届くんじゃないかって言うぐらいに近くてきれいな花火が見える。
本当に久しぶりで言葉にならない何かがこみ上げてくるのが分かって、思わず泣きそうになった。
「··········俺も二年ぶりっすわ。」
「まだ言うか。」
そのまま何分かお互い喋らなくなるぐらい花火に夢中になって、
ピロンっ
玉森くんのLINEの音でやっと現実に戻される。
「また二階堂からなんですけど。」
「大体中身分かるよね。」
そのまま二人して画面を覗き込むと、
〉まき先輩の彼氏が迎えに来た。
〉俺ぼっち。
〉今すぐたこ焼き屋の前に来い。
「あらら。」
「これは告白する前に勝手に振られたパターンですね。」
そのまま
“ 面白いから行くのやめます?
ってニヤニヤしてる悪魔。
「それはだめだ。笑 行こっか。」
そう言ってベンチを立とうとすると、
またあの時みたいに腕を優しく引っ張られる。
「············あとちょっとだけ。」
玉森くんの手によってまた私はベンチに戻されちゃって。
さっきよりも距離は近いまま。
「先輩、今日で俺のこと好きになりました?」
「えっ·······?」
「ほら、夜の二人きりマジックですよ。」
さらっとそういうことを言う玉森くんに思わず吹き出しそうになる。
「··········まだだね。」
「しぶといですね。」
目の前にはこんなにもカッコイイ人がいて、
それに私のことを想ってくれている。
なのに好きになれないのは、
やっぱり藤ヶ谷さんのことが好きだから?
こうやって話してても、
藤ヶ谷さんと花火見てみたいな。とか
藤ヶ谷さんは浴衣きたら絶対似合うよな。とか
どんな顔をして花火を見るんだろう、とか
全て藤ヶ谷さんに当てはめてしまって。
やっぱり気持ちは変わらないまま。
「ここで好きになったって言われたらそのまま抱きしめてたんですけどね。」
「·········だめだからね。」
そのまま二人して立ち上がって、
二階堂くんの待つたこ焼き屋さんに向かった
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あい(プロフ) - toomさん» はじめまして。コメントありがとうございます!私も先輩と結ばれてほしいのですがまだまだ後輩ちゃんの攻めも書こうと思うのでぜひたのしみにしていてくださいね! (2017年8月2日 1時) (レス) id: dd8208cd00 (このIDを非表示/違反報告)
toom(プロフ) - あいさん初めまして。大好きな藤玉のオフィス系のお話、はまってしまいました!できれば先輩とハッピーエンドになって欲しいけど、ガンガン攻めてくる玉も見たいし(笑)とにかくこれからの展開が楽しみで仕方ありません!お話の続き、待っています(//∇//) (2017年8月1日 22時) (レス) id: c53d81cc85 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あい | 作成日時:2017年7月9日 4時