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「もうお腹いっぱいっすわ。」



「··········私も。」









誰もいない公園のベンチに腰を掛けて、
お腹いっぱいなくせにラムネを片手に花火が上がるのを待つ。









10分後に花火が上がるから、

カップルたちは今頃待ちわびてるんだろうなって。









「······って言っても誰も来ませんね、ここ。」



「ある意味秘密基地だね。」



「ここ以外に花火見えやすいんですよ。」



「·······そうなの?」



「毎年来るんですけど、ここは誰も来ないのに見やすくて、恒例みたいになってます。」




「·······そーなんだ。」









あ〜、もうすぐ上がる。って空を見上げながらわくわくしてる玉森くん。








純粋なのか腹黒いのかさっぱり分かんないや。









「········毎年来てるんだ?」



「来てますよ。」



「彼女とか········?」









そうするとニヤって笑って急に静かになる。

ゆっくりこっちを向いた玉森くんは









「────気になります?」









耳元でこそっと囁いた。









「·······ねぇ。」



「ビクってする先輩好きなんですもん。」








そうやってまたラムネを口に含んで、

ぷはーってCMみたいに飲み干して、









「彼女ですけど。」









意地悪すぎる。









「へぇー、そうなんだね。」



「って言っても一昨年ですよ?」



「ふーん」



「もう別れてますけど、とっくに。」









そのまま “別れた原因聞きます?” って
また悪魔みたいな顔で近づいた。









「·······聞きたい気分になったら聞くね。」




「んはは、そーですね。」









私は今度から玉森くんのことを悪魔と呼ぶことにするよ。





初めて会ったときは爽やかな好青年っていうか。






すごく優しくて気が利けて。








でも本当の玉森くんは意地悪でドSで









そして何より悪魔みたいな人。

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あい(プロフ) - toomさん» はじめまして。コメントありがとうございます!私も先輩と結ばれてほしいのですがまだまだ後輩ちゃんの攻めも書こうと思うのでぜひたのしみにしていてくださいね! (2017年8月2日 1時) (レス) id: dd8208cd00 (このIDを非表示/違反報告)
toom(プロフ) - あいさん初めまして。大好きな藤玉のオフィス系のお話、はまってしまいました!できれば先輩とハッピーエンドになって欲しいけど、ガンガン攻めてくる玉も見たいし(笑)とにかくこれからの展開が楽しみで仕方ありません!お話の続き、待っています(//∇//) (2017年8月1日 22時) (レス) id: c53d81cc85 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あい | 作成日時:2017年7月9日 4時

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