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「はい、どーぞ」





丁度よく焼いたところで
私のお皿にお肉をのせてくれる藤ヶ谷さん。






「あついから気をつけ········、
「あつっ!!」





「今言おうとしたのに··········」





食い意地が張っていたせいで
藤ヶ谷さんの話を聞くまもなく口にお肉を放り込んだ私。






見事に口内は火傷。






そのまま“大丈夫かぁー?”
って水を渡してくれた。





熱そうに水を含むと
藤ヶ谷さんは肩を震わせながら
こっそり爆笑してて、





「そんなに笑わなくても······」


「だってねぇ·······笑」





その後もまた笑いだしちゃって、
私はしっかりとふぅふぅしてからお肉を食べた。





「お味はどうですかー?」






さっきのことをまだ引きずっているのか
若干ニヤニヤしながら聞いてくる。






「おっ、美味しいです·······!」



「それはよかった。」






その後もたわいの無い話を続けて、
話は恋愛に。






「Aちゃんは彼氏いないの?」



「いないですよ、もちろん」



「へぇー、可愛いのにね。」





そんなことをさらっと言われて
私はただひたすら心臓が忙しい




「········先輩はいないんですか?」



「いないよ、昔はいたけどね。」





そう切なそうな顔で話すから、
これ以上聞いていいのか分からなくなる。





でも藤ヶ谷さんは話を続けてくれて、





「三年前に別れちゃったからね········」





少し曇った顔でしゃべった。






その顔を見ると
彼女と昔に何かがあったことはすぐに分かった。





私にもまだ知らない藤ヶ谷さんがいる。






三年も一緒にいたから少しでも分かってるって舞い上がっていたけどそうじゃない。






藤ヶ谷さんには藤ヶ谷さんの過去があるんだ。






「色々あったとき、丁度Aちゃんが入社してきて、色々と助かったんだよ。元気貰えたし。」





藤ヶ谷さんはまた私の心を揺るがせる。






そのまま終電が近くなって、
私達は帰ることになった。

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あい(プロフ) - toomさん» はじめまして。コメントありがとうございます!私も先輩と結ばれてほしいのですがまだまだ後輩ちゃんの攻めも書こうと思うのでぜひたのしみにしていてくださいね! (2017年8月2日 1時) (レス) id: dd8208cd00 (このIDを非表示/違反報告)
toom(プロフ) - あいさん初めまして。大好きな藤玉のオフィス系のお話、はまってしまいました!できれば先輩とハッピーエンドになって欲しいけど、ガンガン攻めてくる玉も見たいし(笑)とにかくこれからの展開が楽しみで仕方ありません!お話の続き、待っています(//∇//) (2017年8月1日 22時) (レス) id: c53d81cc85 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あい | 作成日時:2017年7月9日 4時

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