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「藤ヶ谷さん、今日って空いてます?」
玉森にご飯を誘われたのは
Aと飲んだ次の日のことだった。
「······玉森と、俺の二人で?」
「はい、これからはお世話になるので
少しでもお話出来たらいいなと思って」
思いもよらない玉森の行動に、
どうせ、こいつは何か企んでんだろって、
この時は玉森の裏ばかりをよんでいた俺。
なんせ、仕事のライバルでもあり
恋のライバルでもあったのだから。
特に関わりもないし、
異動をしたから仲良くしたいと言うのなら
俺だけじゃなく課のみんなで飲むのが普通だろう。
・・・・・それなのに二人って、
絶対にこいつはAのことを
聞き出そうとしているに違いない。
野生の勘が働いた瞬間だった。
「いいよ」
だから、少しでも余裕に見せるために
隙を見せないよう優しく微笑んで、
俺は玉森と初めて飲みに行くことにした。
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「あ、先輩」
「····何だよ?」
着いてまもなくビールを飲む俺を見て、
玉森は何かを考えるように黙り込んでいた。
なんだよ、なんか探られてんぞ、俺。
「ガヤさんって呼んでいいっすか?」
「·····は?」
真顔で突然そう言われて、
流石に俺もあたふたしてしまった。
ガヤさん?お前後輩だよな?
「·······い、いけど」
「マジすか?」
・・・ばかっ、なに許してんだよ俺!!
突然の事で自分でも何て答えたかはあまり覚えていない。
それでも、少し悪戯な顔をする玉森の様子は伺えた。
「ふは、」
「·····なんだよ!?」
「ガヤさんって、クールな人なのかと思ってたけど
以外に表情に出やすいタイプなんすね」
待って、俺なんか顔に出てた?
どうしたらいい?今ちゃんと出来てる?
カッコイイ先輩出来てる?
やばい、俺まんまと後輩のペースに飲み込まれてる。
「じゃ、この流れで探っちゃおうかな」
ジョッキをゆっくりとテーブルに置くと、
少しずつ前のめりになって俺を捉える視線。
でかい目のせいで
そんなに見つめられるとすごい怖いんだけど。
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「ガヤさんって、
Aのこと好きですよね?」
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たまこ(プロフ) - はじめまして!以前からお話が大好きで担当関係なく読んでいました!!前に読んでいて大好きだった先輩と後輩がまた読みたくてこちらに書かせていただきました、、占ツクの機能がよくわからずここにコメントしてしまったのですがパスワードを教えていただきたいです (2020年6月30日 12時) (レス) id: 8f77ff083f (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - くまのこさん» わっ、またまたありがとうございます!キュンを越えてギュン・・・くまのこさん最高です。(笑)私はもう、続編書きたいなぁって考え始めているところです|´-`)これからもギュンギュンしていただけるようなお話をかけるように頑張るので、是非遊びに来てください! (2018年7月25日 0時) (レス) id: dd8208cd00 (このIDを非表示/違反報告)
くまのこ(プロフ) - わあああキュン超えてギュンギュンしてますありがとうございました……!!!!もうほんっとうに大好きです( ; ; )これからも応援してます〜〜! (2018年7月24日 10時) (レス) id: 9fffa79d91 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - くまのこさん» 初めまして、コメントありがとうございます!大好きだなんて・・!ニヤけが止まりません(笑)私も何やかんやで穏やかに終わらせたかったんです!少しバカっぽくなるかもしれませんが、(笑)幸せ満載のお話をお届けできるよう頑張りますっ´ω`* (2018年6月9日 10時) (レス) id: dd8208cd00 (このIDを非表示/違反報告)
くまのこ(プロフ) - はじめまして!とっても大好きなお話でいつも更新楽しみにしていました♪こんなに素敵な藤ヶ谷先輩とは穏やかに過ごして欲しいな〜と思っていたので幸せ満載で完結して本当に良かったです(^^)おまけも楽しみにしています!これからも応援してます(^-^) (2018年6月9日 0時) (レス) id: d525bfa5c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あい | 作成日時:2018年4月6日 23時