先輩の好きなとこ。

【おまけ】ライバルな話。 ページ32

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何もかもが清々しく思えてしまう日曜日の朝。
私も少しだけ気分が良くなって、
無駄に早い時間に目が覚めてしまった。


だから、彼氏が寝ている間に
大興奮のフレンチトーストを作ってあげようという
何ともありきたりな流れだが、
少しでも先輩が惚れてくれたら・・・なんて考えて
朝からキッチンに立っている私。


特に使うメリットがあるのかも分からない
フリフリのエプロンなんか付けちゃったりして。




ネットで調べながら
何とか無事に美味しそうなフレンチトーストが完成し、
先輩のいる寝室まで迎えに行く。









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「せんぱーい」



今日も美しい顔で眠っている先輩。
本当は起こさないで色々としちゃいたい(意味深)





付き合ってから
こうやって一緒に過ごすようになった時、
私が一番に知った先輩の弱点は
“朝が弱い”ということ。



でも、本当に気持ちよさそうに眠ってるもんだから
起こすのも気が引けてきちゃって、
少しだけ観察してみることにした。





「どんな夢見てるんですか〜？」





なんて冗談混じりに呟いていたら、
急に眉間に皺を寄せだした先輩。


・・・え？なんか不快感与えた？





それでも起きたわけでは無さそうだから、
隣で静かに見つめてみる。









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「ちっ、」







・・・・・えええ。






先輩ってこんなキャラでしたっけ。
舌打ちとかするタイプでしたっけ。


口をだらしなく開けたまま、
衝撃すぎる先輩を観察。






「······おい、玉森どっか行けよ」



「はい？」





え、これって寝言だよね？
寝言にしてはハッキリしすぎじゃない！？





“玉森”



“玉森”



“玉森あっち行けよ”








言ってたよね？




言ってた！！！！！




一語一句しっかり聞き取れた。
た・ま・も・り！！って。









「·····あれ、A起きてたの？おはよ」




掠れた低音ボイスで先輩起床。
相変わらず甘い声で私を胸の中に収める。
抱きしめたまま私の肩にコテンと体重を預けてくる。









“た・ま・も・り”






「嘘だっ」



「何が？」






実はすごく裕太の存在気にしてた·······？

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