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·
「怒ってないんじゃなかったの?」
横からちょいちょいって
ほっぺをつつかれても、
私は心を鬼にして雑誌に目を通す。
立場は逆転した。
逃げるようにリビングへやってきた私に
今度は先輩が機嫌をとるような形になったのだ。
まぁ元はと言えば
私が嘘をついたのが始まりなんだけど。
「A」
「·····、」
「Aちゃん?」
ちらちら私の顔を覗き込んでくるから
余計に何も言えなくなって、
でも必死になって私を呼ぶ先輩が
可愛いなって思う気持ちは今でも健在。
「・・・そっか、じゃあもういいや」
「······えっ?」
のっそり立ち上がって、
キッチンへと姿を消した先輩に
私もさすがに焦っていると、
「······っ!?!?」
いきなり辺りが暗くなって
何も見えなくなってしまった。
・・・え、先輩電気消した?
·
「······あのっ、せんぱ───っ」
私が言葉にした瞬間
ドサッと後から包み込まれた大きな身体。
「俺の勝ち?」
「······せんぱい、」
状況が理解出来ていない私をよそに
ソファーへと沈められた私の身体には、
よく見えないけど
きっと上に先輩が乗ってる。
「·······とりあえずっ、電気つけてください!」
いいよ、ってリモコンを操作しながら
電気をつけた先輩は、私を見下ろしながら
何かを企むように微笑んだ。
·
「・・・A、電気つけてしたいんだ?」
さらっと服の中に侵入する先輩の手に
焦ってジタバタすると、
先輩も嬉しそうにまた手を奥に忍ばせる。
「しませんっ!!
とりあえず電気つけないと分からないから
言ったんじゃないですかっ、もう」
「ん?」
ちゃんと言ったのに、
先輩はまるで聞こえないふりをして
今度は優しく唇に触れた。
「もっかい聞くね。
電気、つけるかつけないか。
・・・・・どっちがいいの?」
また服に近づくその手は、
きっと私の答えを急かすため。
「・・・・消して、ください」
「喜んで」
何も見えない暗闇の中で、
ただただ先輩を感じてた。
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たまこ(プロフ) - はじめまして!以前からお話が大好きで担当関係なく読んでいました!!前に読んでいて大好きだった先輩と後輩がまた読みたくてこちらに書かせていただきました、、占ツクの機能がよくわからずここにコメントしてしまったのですがパスワードを教えていただきたいです (2020年6月30日 12時) (レス) id: 8f77ff083f (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - くまのこさん» わっ、またまたありがとうございます!キュンを越えてギュン・・・くまのこさん最高です。(笑)私はもう、続編書きたいなぁって考え始めているところです|´-`)これからもギュンギュンしていただけるようなお話をかけるように頑張るので、是非遊びに来てください! (2018年7月25日 0時) (レス) id: dd8208cd00 (このIDを非表示/違反報告)
くまのこ(プロフ) - わあああキュン超えてギュンギュンしてますありがとうございました……!!!!もうほんっとうに大好きです( ; ; )これからも応援してます〜〜! (2018年7月24日 10時) (レス) id: 9fffa79d91 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - くまのこさん» 初めまして、コメントありがとうございます!大好きだなんて・・!ニヤけが止まりません(笑)私も何やかんやで穏やかに終わらせたかったんです!少しバカっぽくなるかもしれませんが、(笑)幸せ満載のお話をお届けできるよう頑張りますっ´ω`* (2018年6月9日 10時) (レス) id: dd8208cd00 (このIDを非表示/違反報告)
くまのこ(プロフ) - はじめまして!とっても大好きなお話でいつも更新楽しみにしていました♪こんなに素敵な藤ヶ谷先輩とは穏やかに過ごして欲しいな〜と思っていたので幸せ満載で完結して本当に良かったです(^^)おまけも楽しみにしています!これからも応援してます(^-^) (2018年6月9日 0時) (レス) id: d525bfa5c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あい | 作成日時:2018年4月6日 23時