014-〃 ページ16
伏黒恵side
『だって初めて出来た友達だもん』
そう言って照れ笑いするA｡
その笑顔を見た時､五条先生がAを溺愛している理由が何となくわかった気がした｡
毎回､こんな風に喜んでもらえるならなんだってしてやりたくなるんだろうな｡
あの人､Aの前では格好つけたいからいつも顔には出さないけどつい最近､『僕が作ったご飯を凄く美味しそうに食べる姿が可愛すぎる｡なんであんなにAは可愛いの？』って本気で惚気られた｡
……まぁ､Aも同じところあるけど……｡
「ほんとアンタら兄妹は似てるな」
『え､どこが？私､悟みたいに適当じゃないんだけど｡』
「誰もそこまで言ってねぇだろが…!」
『あはは､メグミン凄い眉間にしわを寄ってる』
そう言うとケラケラ楽しそうに笑うAに怒りを覚える｡
誰のせいだと思ってるんだコイツは｡
そう怒りたい気持ちを紛らわすように深い溜息をする｡
これ以上ガミガミ言ってものらりくらり躱されるだけだ｡
兄妹揃って本当にタチが悪い｡
「……もう行くぞ｡時間が無い」
椅子に座るAを無理矢理立たせて任務の催促をすると『もうそんな時間なの』と残念そうに顔を歪めるがまたヘラりと笑い口を開いた｡
『でもさっさと特級呪物回収しないともっと被害者が出ちゃうね｡それだけは阻止しないと｡
それにこんな所でヘマしたらまた本家の人達に縛られるから頑張らないとね｡』
そう言い俺を追い抜かし教室から出ていくAの後ろ姿は酷く小さくて震えていた｡
「………そんなんになる前に俺を頼れよ｡」
口から零れた本音｡
まだ一年ぐらいの付き合いだが､少しぐらいAの事は分かっているつもりだ｡
誰よりも自由を求めて束縛を嫌うA｡
そして何でもかんでも一人で解決しようとして一人で抱えきれないぐらい辛い想いをする｡
そんなに"他人を頼る"事が嫌なのか？
確かにAの出自は特殊だ｡
俺も詳しくは知らないが五条先生から聞いた話は､生後まもなく何者かによって攫われ16年間もの間ほぼ軟禁状態で育てられたそうだ｡
その間､学校も外出も禄に許してもらえていなかったらしい｡
この話はA本人からではなく五条先生から聞いた話だからどこまでが真実でどこまでが嘘なのかは分からない｡
分からないけど､もっと俺を頼れよ｡俺達は"仲間"だろうが……ッ！
「………いい加減､気付けよ馬鹿が｡」
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檸檬(プロフ) - プスメラウィッチさん» 返信凄く遅くなってすみません!!コメントありがとうございます!!オチはまだ未定ですが参考にさせて頂きます｡亀更新ですがよろしくお願いいたします(*¨*) (2021年5月20日 5時) (
レス) id: f9b214269c (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 檸檬さん初めまして、この小説は五条悟オチですか？できれば五条悟オチでお願い出来ますか？続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年4月15日 11時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：檸檬 | 作成日時：2020年12月8日 7時
