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_____5話_____ ページ7

「【鬼神】が!?そんな……」

「難しいけど、事実だよ。予想以上に奴らの行動が早かった。それだけ」


月読様は手に持っていた扇を広げ、パタパタとそれを扇いだ。少しの風が月読様の顔の布を揺らす。

拳に力が入っているのが分かった。【鬼神】が動き出したということ。それは。


「姫様と"不死の薬"が危ないと」

「そういうことになるね」


思わず、目を伏せて溜息を吐いた。まさかこんな早く行動に出るとは思ってもいなかった。
奴らは闇に隠れて行動する。となれば、襲撃に注意しなければいけないのは夜だ。

夜の警戒を重視して、姫様を部屋から出さないようにしなければ。

……案外、それが1番難しいのかもしれない。
あの活発さだ。面白半分で外に出てしまったら、なんて考えると鳥肌がたつ。


「トントンには姫の警備、そして相手の足止めをやってほしい。どうかな?」

「……承りました」

「ありがとう。鬱とシャオロンにも伝えておいてくれるかな?」


「承知しました」そう言って、深く頭を下げる。月読様には「堅いなぁ」なんて笑われたが、それには何も答えなかった。




月読様からの指示で、姫様の警備を強めることと、戦う配置を2人に伝えなければ、と廊下を早足で歩く。

姫様のいる広間から、楽しそうな笑い声が聞こえなかったら、俺はその場を何ごとも無く通り過ぎていたと思う。

だが、聞こえたのだ。姫の甲高い笑い声が。


「失礼します、姫様」


笑い声がぴたっと止んで、代わりに小さな話し声を俺は目の前の襖を睨みつけながら聞いていた。

人の気配だ。2人……否、3人。


「は、入っていいよぉ」


若干焦ったような震えた声が襖の奥から聞こえ、俺は襖を開ける。
御帳張の向こうはいつもと同じように姫の影が映っている。だが、俺には誤魔化せない。

無言で俺は御帳張の横を通り過ぎ、姫が遊んでいたと思われる畳に転がっていたお手玉を思いっきり、天井へと投げた。


「痛っ!」

「ちょ、トンちっ!」


短い悲鳴をあげて天井裏から落ちてきたのは大先生とシャオロン。やはりか。


「あー!見つかった!なんで!?」

「姫様、鼠を捕まえました。どう粛清すれば良いでしょう?まさか、姫様までこの鼠に加担していたわけでは無いですよね?」

「……」


しまった、というような顔で口元を押さえているのが影から分かった。恐らく、冷や汗を垂らしているというのも。


「……ご、ごめんなさい……」


せめて廊下に1人は護衛をつけろ、と鼠に叱った。

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あみーごー(プロフ) - 美桜さん» 更新遅れてしまってすみません……。出来るだけ沢山の方々に楽しんでもらえるよう頑張ります! (2017年3月25日 20時) (レス) id: c9fce9eca4 (このIDを非表示/違反報告)
美桜 - グフッ(゜Д゜)続きが…気になる!更新期待しております!頑張ってください笑 (2017年3月25日 13時) (レス) id: 7a0b0fb690 (このIDを非表示/違反報告)
あみーごー(プロフ) - ゆうさん» 楽しんで頂けて何よりです!ありがとうございます……!頑張りますね! (2017年3月8日 9時) (レス) id: c9fce9eca4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - だんだん面白くなっていく...!!一つ一つのお話が本当に面白くて次どうなるんだ?!って楽しみになります..笑 更新頑張ってください!陰ながら応援しています!! (2017年3月7日 17時) (レス) id: d1fdd0c861 (このIDを非表示/違反報告)
あみーごー(プロフ) - 蘭菊さん» 遅れてしまって申し訳ありません……。頑張って1日1更新目指します!ありがとうございます! (2017年3月4日 7時) (レス) id: c9fce9eca4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あみーごー | 作成日時:2017年1月28日 7時

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