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翌日の午前6時ごろ。
Aはチビ太と共に事務所の前に立っていた
チビ太の服装は昨日と大差ないが、Aの方は今日は少しカジュアルだ
シンプルなボルドーのニットに黒のスキニーパンツ。腕時計も少しお洒落なものにして、ヒールは三センチアップした
本当は今日からスカートにしようと思ってたけど…
家のなかを捜索する以上、チャラチャラした格好では邪魔になるかもしれない
なけなしの女心を妥協した結果である
パタン、と背後のドアが開いた
「お待たせしましてございますっ☆」
ようやく事務所の中から出てきた待ち人を見て、チビ太は苦笑し、Aはため息をつく
『全く…いつものコスプ…コスチュームで来るなんて、なに考えてるんですか所長』
「ごめんってAちゃん。どお?俺、かっこよくなった?」
クルリ、と回転して見せたおそ松はいつものホームズ服ではなく、赤いパーカーとジーンズだ
約束の時間にコスプレ姿で現れたときには目をむいたが、着替えがあって本当によかった
あ、Aちゃんも赤だ!と喜ぶ所長を横目に、Aはチビ太に謝罪する
『すみません、こちらの不手際で…』
「いいって!こっちこそ休日に悪ぃな!」
気にしないでください、毎日休日みたいなものですから、とは言えないまま、Aは曖昧に微笑んだ
一行は、チビ太の運転するワゴン車で、彼の実家へと向かう―――
・
・
――――――
「…うわ〜あっ!!」
キラキラと目を輝かせるおそ松と、その隣で照れ臭そうに笑うチビ太
3人の前に建っているのは立派な洋館
少し古臭い造りだが、それが逆にアンティーク風でお洒落だ
周りにある家は多くはないものの、どれもこれも素敵なもので、それなりに良い土地であることが伺える
おそ松でなくても思わず歓声をあげそうな洋館を前に、Aは少したじろぐ
これって、もしかして、結構謝礼貰えちゃうんじゃない…!?
隣の人間がそんな汚い計算をしてるとは露知らず、チビ太は誰かを探すような素振りをしながら行ったり来たりする
『どうかしたんですか?』
「あ、いや、弁護士の先生を探しててよ…もう来てるはずなんだけど…」
チビ太の言葉に、Aも辺りを見渡す
と、おそ松が声をあげた
「あ、いた!!」
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雪だるま - おでん旨そう……(´▽`*) (2017年4月24日 19時) (レス) id: 71f12d7c08 (このIDを非表示/違反報告)
雪だるま - お久しぶりですぅうううううう!!最近高校生活で忙しかったぁあああああああ!!そしてリア充は○ねぇえええええええ!!(激怒) (2017年4月24日 19時) (レス) id: 71f12d7c08 (このIDを非表示/違反報告)
おゆまる(プロフ) - マゾT・Eさん» はわわ、ご卒業おめでとうございますぅ!!.゚+.(≧∀≦)゚+.゚私も卒業しましたので、これからは更新がんばりますよー!(笑) (2017年3月19日 16時) (レス) id: e328e30274 (このIDを非表示/違反報告)
おゆまる(プロフ) - 雪だるま(卒業したぁあああ)さん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2017年3月19日 16時) (レス) id: e328e30274 (このIDを非表示/違反報告)
マゾT・E - 私も今日卒業して明日合格発表です。これからまた、おゆまるさんの作る作品楽しみに待っています!頑張ってください! (2017年3月16日 22時) (レス) id: 89446e9827 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おゆまる | 作成日時:2017年1月6日 8時