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玄関前の姿見にお別れをして、一行はさらに奥へと進む
中には階段があり、どうやら2階と地下室があることが見てとれた
これは少し時間配分を考えなくてはいけないかもしれない
なにせヒントの内1つ目は大して役にたちそうにない
この広い家のどこか、とくれば、探すのは骨がおれる
一方で、もう1つのヒント―。
つまり、「答えは、貴方の後ろに」という文
これはもしかしたら大分範囲を絞れるかもしれない
不安要素と言えば隣できゃっきゃとはしゃぐおそ松―女子高生かこいつ―だが、まぁなんとかなるだろう
いざとなったら持ってきた卵ボーロでも食べておとなしくしててもらおう、と、成人男性に対する扱いとしてはいささか苦しいことを考えつつ、Aはチビ太に続いた
案内されたリビングにある仏壇とチビ太の両親の遺影に手を合わせ、3人は早速遺書の捜索に入る
「さて。どこから探したらいいと思う?」
チビ太の問いかけに、はい!と元気よく答えたのはおそ松だ
「写真の裏とかじゃない!?チビ太の後ろ!」
依頼人を呼び捨てにすんなこの女子高生もどき、いや、脳ミソ3歳児!!…と思いつつ、Aも同じことを考えていたのでかるく睨み付けることしかできない
おそ松の言葉を受けたチビ太は、成程な!と言って、すぐにアルバムを持ってきた。
“チビ太のあゆみ”とかかれたアルバムは1から12まであって、チビ太の母が一人息子を大切に思っていたことが伺える
最初の内は、恥ずかしいから見ないでくれと言っていたチビ太も、12冊もあることは予想してなかったらしく、そっとそのうちの8冊を手渡してきた
Aはそれを受け取り、おそ松にそっと2冊のアルバムを手渡す
Aちゃんだけいっぱいでズルい!と叫ぶおそ松は無視だ
こんなやつに4冊も確認できるとは思わない
終わったら卵ボーロあげますよーと受け流すAと
ほんとに!?と目を輝かせるおそ松を眺めるチビ太はなんとも言えない顔だ
…気持ちは痛いほどにわかるが。
それから3人はアルバムの写真を剥がしては裏返す作業を繰り返す
ペリペリ、という音だけが響く広い洋館はいっそシュールを通り越して神聖な雰囲気すらある
途中、おそ松の方から、あ、やば!という声が聞こえた時は肝が冷えたが、大きなトラブルもなく終えることができたのは、おそ松だけ冊数が少なかったのが大きいだろう
ナイス、私。
Aはひそかに、呟いた
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雪だるま - おでん旨そう……(´▽`*) (2017年4月24日 19時) (レス) id: 71f12d7c08 (このIDを非表示/違反報告)
雪だるま - お久しぶりですぅうううううう!!最近高校生活で忙しかったぁあああああああ!!そしてリア充は○ねぇえええええええ!!(激怒) (2017年4月24日 19時) (レス) id: 71f12d7c08 (このIDを非表示/違反報告)
おゆまる(プロフ) - マゾT・Eさん» はわわ、ご卒業おめでとうございますぅ!!.゚+.(≧∀≦)゚+.゚私も卒業しましたので、これからは更新がんばりますよー!(笑) (2017年3月19日 16時) (レス) id: e328e30274 (このIDを非表示/違反報告)
おゆまる(プロフ) - 雪だるま(卒業したぁあああ)さん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2017年3月19日 16時) (レス) id: e328e30274 (このIDを非表示/違反報告)
マゾT・E - 私も今日卒業して明日合格発表です。これからまた、おゆまるさんの作る作品楽しみに待っています!頑張ってください! (2017年3月16日 22時) (レス) id: 89446e9827 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おゆまる | 作成日時:2017年1月6日 8時