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「じゃあ、開けるぞ…」
そう告げてチビ太はヒントと書かれた封筒を開く
中には1枚の紙が入っていた
――――――――――――
〈ヒント〉
・遺書は家の中にある
・答えは、貴方の後ろに
――――――――――――
たったそれだけしか書いていないメモ用紙
そんだけ!?というチビ太の叫びはまさしく的を射ている
でも、家の中って書いてあるね!と声をあげるおそ松に頷きつつ、広い庭を見ていたAは密かに安堵した
庭まで探せと言われたらとても一晩では終わりそうにない
じゃあ、鍵開けてくるからよ、と言い残して玄関に向かったチビ太を横目で確認し、Aとおそ松は家の周りを改めて観察する
虫眼鏡を目の近くに構えるおそ松にまともな景色が見えているかはこの際置いておくとして、探偵として周りを観察するのは大切なことだ
と、Aは庭の一角に小さな小屋を見つける
何か文字が書いてあるのがチラリと見えて、引き寄せられるように小屋に近づけば
勿論、なになに!?おそ松が楽しそうについてくる
“ おでんの家 ”
そう書いてある小屋を見て、Aはしばし考え込む
脳裏には一瞬浮かんだのは、ほかほかと湯気をたてるおでんが「ただいま〜」とか何とか言いながら家に入っていく映像―
すぐさまAは頭をふって妄想を思考の外へと追いやる
いけない、私。しっかりしろ。
隣で「おでんの家!?」と叫んでる成人男性と同レベルの思考とかごめんだ。
と、後ろから足音が近づいてきた
「あ、探偵さん達、鍵開けたぞ…って、おふくろこんなのまだとってたのかよ!?」
振り向くとチビ太が目を見開いて小屋を凝視していた
「ねぇ、これなに!?」
「俺が中学の時拾った犬の小屋だよ。卒業前に死んじまったけど…」
まさかまだとってあるとはな〜なんて呟くチビ太は心なしか嬉しそうだ
口では色々といいつつも思いでの品が残っていたのは満更でもないらしい
一行はおでんの家に別れを告げて玄関にまわり、中に入る
と、先頭のチビ太がうお!?と声をあげて後ずさった
何かあったのか、と慌ててAも続く
が、チビ太の視線の先にあったのは、大きな姿見だけだった
どうやら、自分の虚像に驚いたらしい
姿見の端には“学校前には服装要チェック”と書かれていて
こんなもんまで…と呆れたように呟くチビ太は、やはり少し嬉しそうだった
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雪だるま - おでん旨そう……(´▽`*) (2017年4月24日 19時) (レス) id: 71f12d7c08 (このIDを非表示/違反報告)
雪だるま - お久しぶりですぅうううううう!!最近高校生活で忙しかったぁあああああああ!!そしてリア充は○ねぇえええええええ!!(激怒) (2017年4月24日 19時) (レス) id: 71f12d7c08 (このIDを非表示/違反報告)
おゆまる(プロフ) - マゾT・Eさん» はわわ、ご卒業おめでとうございますぅ!!.゚+.(≧∀≦)゚+.゚私も卒業しましたので、これからは更新がんばりますよー!(笑) (2017年3月19日 16時) (レス) id: e328e30274 (このIDを非表示/違反報告)
おゆまる(プロフ) - 雪だるま(卒業したぁあああ)さん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2017年3月19日 16時) (レス) id: e328e30274 (このIDを非表示/違反報告)
マゾT・E - 私も今日卒業して明日合格発表です。これからまた、おゆまるさんの作る作品楽しみに待っています!頑張ってください! (2017年3月16日 22時) (レス) id: 89446e9827 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おゆまる | 作成日時:2017年1月6日 8時