【#12】もう何も言わないで ページ6
付き合い始めてから何回か季節が巡って、
多分、桜が散り始めた頃。
『ねぇ、藍。別れよう。』
なんてAは何の前触れもなく告げる。
「なぁ、それ、ほんま？」
Aの言葉からたっぷり間が空いて、
やっと俺は口が開ける。
嫌だとか、別れたくないとか、
そんなのよりも前に
嘘であってほしいと言う感情が
血液と一緒に身体を巡る。
『…ほんとだよ。他に好きな人ができたの。
だから、ね、別れたい。』
これが冗談だとわかっていれば、
俺よりいいやつなんておるわけないやろ
とかなんとか言って、
思いっきり抱きしめに行くのに。
Aの表情と声と、それから全部から
冗談なんかじゃないってわかる。
けど、だけど、
なんでAの方が泣きそうなん。
なんでその綺麗な目から
涙流してるん。
『……………ごめん、私が泣いたらダメだよね。
藍のことが嫌いになったわけじゃなくて、
あの人のことを好きになっちゃったの。
ごめん、ほんとに、ごめん』
ポロポロと溢れる涙を、
Aは自分で一生懸命拭っている。
ホントは俺が抱きしめてキスして、
その瞳から溢れる涙を拭ってあげたいのに。
あ〜ダメやな、俺まで泣きそう。
��俺は今でもAが1番好きやで��
そう言いかけて言葉を飲み込んだ。
Aの方が先に口を開いたから。
『ごめんね、藍。大好きだったよ。
だから、これから別の人と
幸せになってね』
今でも好きだと言って欲しかった。
まだ俺は別れたくないと言いたかった。
別の人と幸せになんてなれるわけないと伝えたかった。
ただ、口から出た言葉はどうしてか
「…もう、何も言わんとって……」
Aを突き放すようだった。
＿＿＿＿
寝不足度MAXで書いたので文章変かも💦
また書き直すかもです！
続く (更新停止中)
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せつな(プロフ) - 雫愁凛さん» ありがとうございます！超絶亀更新になると思いますが、よろしくお願いします！笑 (11月22日 22時) (
レス) id: 8906c4a1fc (このIDを非表示/違反報告)
雫愁凛(プロフ) - すんばらしいくらいにニヤニヤが止まりません！幸をありがとうございます‼️これから応援させていただきますッ！ (11月22日 21時) (レス) id: c015e041e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：せつな | 作成日時：2023年11月20日 23時
