転生後の弟が推しだったから愛でたらヤンデレ化した【糸師兄弟】

03-噛み締めるべき幸せ ページ5

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「凛ちゃん見て！冴ちゃんだよ！」

「兄ちゃん…！」




途中から見始めた冴ちゃんの試合。原作通り、敵チームを圧倒していてかっこいい。


そんな冴ちゃんを見て、凛ちゃんに声をかけると、嬉しそうにして冴ちゃんに釘付けになっていた。その目は、まだ幼くて冴ちゃんに憧れているだけだった。これが、数年後には「フィールドは戦場だ」とか言っちゃう子になるんだから恐ろしい。
てか、凛ちゃんが冴ちゃんの試合に乱入するのっていつだろ。できる事なら、この目で直接見たい。

そう思った瞬間。




「…え、ちょっと凛ちゃん！？」




ついさっきまで、隣で試合を見ていた凛ちゃんが冴ちゃんのいるフィールドに入っていたのだ。
次の瞬間には、冴ちゃんの蹴ったボールに反応しゴールを決めていた。

待って嘘でしょ。確かに「見たい」とは思ったけど＿＿＿




「こんな急だとは思わないじゃん…」




凛ちゃんに駆け寄る冴ちゃんと、驚きつつも嬉しそうな凛ちゃん。
原作でも描かれていた二人の姿を見つめながら、改めて自分がブルーロックの世界にいるのだと痛感した。




＊
＊
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「姉ちゃん、ちゃんと凛の事見とけよ」

「ごめんね。気が付いたらいなくて…」




試合後、真っ先に私と凛ちゃんの所に来た冴ちゃん。
やっぱりパッツン可愛い。てか、十八歳でもパッツンなのか？そこだけでも知ってから転生すべきだった…。




「次から気を付けろよ」

「…はーい」




弟想いの冴ちゃん好き。ツンツンしてるから薄情者だと思われがちだけど、しっかり凛ちゃんの事考えてるんだなぁ。




「(でも、それなら何でナイトスノウが起こっちゃったんだ…！)」




この先二人に起こりうる事を知る私は、冴ちゃん達に呼ばれるまで一人道端で考え込むのだった。

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