43 、ー過去編ー 父との交流 ページ9
晴雪(父)side
柚月、私の妻から連絡がきた。
Aがまた悪戯をして何処かに隠れ、未だ見つかっていないから迎えに行って欲しいとのことだ
また何か云われたのだろうか?
不安な事が頭によぎった
歩く速度が速くなり、最終的には走っていた
屋敷に着けば女中やらがぞろぞろとよってきた
女中「A様が居なくなられて」
先「いつも通り私を脅かしたら帰ってくると思ったのですが」
何人もが一気に話し始めた。私は聖徳太子ではないんだけどなぁ?
晴「私に任せてください。皆さんはまだ仕事が残っているでしょう?」
私の声を聞き安心する者。
その言葉を待っていたとでも云うように私に『お願いします』と云って持ち場に着く者。
にわかれた
先生に話を聞くとどうやら蛙を使った悪戯をしたらしい
Aもやる様になったと感心している場合では無いとわかっていてもつい感心してしまった
晴「先生から聞いた話から考えるにAは多分池付近にいると思うから……」
顎に手を当てて推理し始めた
のそのそと池の近くにある草むら(小)を歩いていると足に何かがあたった
草を掻き分けると涙を流したAが寝ていた
揺すりながら声をかけると薄っすらと瞼が開き綺麗な水色の瞳が見えた
その時の私の顔は悲しそうな顔をしていたのだろうか?
親なら誰だって自分の愛娘が悪口を云われ、傷付いているのに、心配かけまいと何時もの様に微笑おうとしたら悲しくなるだろう
Aが私の表情を見て謝ってきた
無意識だろうがとても私の心を締め付けた
今日は目一杯甘えさせよう
そう思いながらAを背負って家まで帰った
27人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:yugi 0434 | 作者ホームページ:http://commu.nosv.org/profile
作成日時:2019年1月23日 23時