You're living out your fantasy

第15扉　*Yesung* ページ48

今日も、俺は記憶に沿って彷徨う。

道の果てでうろうろして。




会えるわけがない君が
何度も現れては消えて俺を捕らえる。


だから、俺はまた何度でもこの道を尋ねる。





「ッ……!!ハァッ…。」





またこの夢。


冷や汗が垂れてる肌を拭って
また布団に倒れ込む。





「…このままじゃ寝れないな。」





俺は、こっそりと部屋を抜けて
何もない中庭に出た。


ぼんやりと見える月。




星がちらほら光っている空を見て
目を閉じて。




君に会いたい、抱きしめたい。


そんな思いを噛み締める。





ここにきて、何度そのことを思っては
消したのを繰り返しただろう。






あの日






"いってきます"






そう言って。
決心して。



ここに来たはずなのに。




少ししか経ってないのに。

まだ期間が残っているのに。




君のことしか考えられなくなってる。


いつの間にか、俺の頭の中は
きみのことでいっぱいになってる。





「かっこ、悪いな俺。」





あんなに彼女の前ではかっこつけて
出かけてたくせに。




君も同じこと考えてたらいいな、なんて。







今日も俺は君を想って空を見上げる。

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