悪魔学校事務員、弟達に家燃やされたので教師寮に移ります……

育て方間違えた…？ ページ28

Noside



















「捨て子となるとなぁ。」

「突然別々に引き離すのは流石に可哀想か…」

「まぁ、仮決定だしな。」



ﾀﾞﾘ「教師の皆さんも良さそうですし、決定ってことで！建前は以上！！」



ﾚﾝ･ﾊﾙ「「やったぁあ！！！」」


双子組は喜んでいるが、Aはというと



『いやいや、こんなの絶対おかしいって……マジで。』

1人壁に突っかかってボソボソと呟いていた。


そんなAをよそに、

ﾚﾝ「やったねA姉！」

ﾊﾙ「これで一緒に住める！」

喜んでいる双子組……。



『私育て方間違えたかもしれん…。』

ﾊﾙ「そこまで言う？！」

流石にハルも口を挟む


『本当は分かってるくせに……。』

チラッとレンの方を見ると、


ﾚﾝ「さぁ〜、何のことかなぁ。」


当の本人はニヤニヤしながらこちらを見ていた。











……そう、先程の半泣きや、か細い声などは全て

















演技なのである。





そしてこの演技を教えたのは勿論




『はぁぁぁ〜。』



Aであった。



















ーー今より数年前ーー









『今から2人に良いテクニックを教えてあげよう！』


ﾚﾝ「なに〜？」


あまり乗り気でないレン。



そんなレンに間を空け、


『演技だよ。』

と言った。


ﾚﾝ「……期待して損した。」


ﾊﾙ「そんなの使えるわけないじゃん！そんな演技で騙せられる程、悪魔は甘くないし……」

盗み聞きしていたハルも言う。


『いいや、簡単だよ。悪魔にも一応、情というものは存在するからね。』


ﾚﾝ「…どういうこと？」


『悪魔は簡単にいうと、自分より不幸なモノを哀れむんだ。』


ﾊﾙ「自分より不幸……？」



『そう。だから、嘘泣きでも何でも良い。恥を捨てて、それに乗っかって自分の不幸さを訴えるんだ。』


これらのことを全て淡々と告げるA。


ﾚﾝ「うわぁー。恥ずかしー。」


ﾊﾙ「男がそんなこと出来るわけねーじゃん…。」



『まぁまぁ、でも役に立つ時があるかもしれないじゃん？？』

ﾚﾝ「絶対使わないよ。そんなの。」


ﾊﾙ「っていうか、なんで俺達にそんなこと教えるわけ？」


『うーん。社会に出た時の……1つの為になる方法？』

首を傾げそう言う。

ﾊﾙ「なんで疑問形なんだよ……。」

ﾚﾝ「しかもA姉まだ、未成年じゃん。」



その言葉にAは


『まぁね〜』




と笑顔で返すのだった。

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