♯4 ページ15
すぐさま首を横に振る。
「だ、だめです。それはさすがに」
「うるせーな。
俺がいいっつってんだからいいんだよ」
「いや、でも…」
「しつけーな。…ほら、来たぞ」
運ばれてきたカツ丼は、出来立てらしい。
湯気を立ちのぼらせる。
…意外とがっつり食べるんだな、とかどーでも
いいことを考えていた、ーー次の瞬間
「えっ……?」
突如私の顎が外れかけた理由は
その人のカツ丼…であるはずの器の中。
先ほどまで綺麗な黄色をかぶったカツ丼を
演じていたはずのそれは、とぐろを巻いた
黄色い物体、脂ギッシュなそれに早変わり。
カクカクと彼の横をみやれば、すでに使い切られた"アレ"の残骸が無残に転がっていた。
「………マヨネーズ、ですかそれ」
「おう」
「…かけすぎじゃないですか?」
「如月もかけるか?」
「いや、全力で遠慮します」
「……ったく、変な女だ」
正気かお前、とでも言いたげな目線に、
私は全力で異議申し立てを行いたい。
あなたに言われたくないです。断固。
(…でもまあ)
「ーーー…ふふっ」
「あ?何わらってんだ」
「いえ。土方さんって、
もう少しとっつきにくい人かと思ってたので」
あんなに眼光ぎらつかせて、警察なんてやってるんだから。一般市民に怖がられたりしないんだろうか。…けど、スーパーで見た、キラキラした目や、今の、どこか子供のようなそれに、
緊張感が、ふわりと抜け落ちていく。
「……ま、そんくれェに構えてなきゃな。
あんな組織の中核なんざやってられっかよ」
「そうですか、」
「いいから早く頼め」と一言残し、人目も
気にせず、その丼をかきこむその人に
私はまた薄く笑みを漏らしたのだった
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シュシュ(プロフ) - ライラックさん» ありがとうございます!精一杯がんばります! (2014年12月27日 19時) (レス) id: 3d9f014fa5 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ(プロフ) - ライラックさん» そうなんですか!?…あ、もしかしたら私もかもっ…。でもとりあえずおめでとうごさいます!ということで。笑 (2014年12月27日 9時) (レス) id: 3d9f014fa5 (このIDを非表示/違反報告)
ライラック(プロフ) - この小説面白いです!!更新頑張ってください! (2014年12月27日 9時) (レス) id: 15e1b5e5df (このIDを非表示/違反報告)
ライラック(プロフ) - 銀魂アニメ再開嬉しいです!!私の地域で見れないけど多分… (2014年12月27日 9時) (レス) id: 15e1b5e5df (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ(プロフ) - 恋狂さん» 私も母にビックニュース!!って叫びながら報告しました!笑 スポンサーについてくださった勇気のある人たちに感謝です (2014年12月26日 15時) (レス) id: 3d9f014fa5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シュシュ | 作者ホームページ:
作成日時:2014年12月16日 22時