【銀魂】カ ミ サ マ

解せない ページ20

「あーもう！何の時間だったんですか！」
「こっちのセリフだアホ」

「こっちのセリフでもありますぜ」


「冤罪行為ばらされたくなけりゃ送ってけ」との坂田さんの一言により、パトカーに乗り込んだ私たち。

私の横でわめく坂田さんと、
運転席で不機嫌に顔を歪める沖田さん。

ああ、後ろから同じ目線でみるカミサマもたまらない。
つむじかわいい。とてもビューティフル。触りたい。



「・・いい加減にしねェとそろそろその目ん玉抉り出して
おっさんの頭皮に埋め込むぜ」

「なんて恐ろしいこと言うんですか！」
「じゃあ見んな」

「なぜお気づきに！？」

「鼻息がうるさい」



くぅ、さすが百戦錬磨の警察官。やはり目線には敏感。
私のカミサマに相応しい！



「・・あのさあ、夫婦漫才はよそでやってくんね」

「旦那ァ、このパトカーをバックトゥザ家屋されたくなかったらその口閉じてくだせェ」

「それ私も巻き込まれません！？」
「万々歳じゃねェか」



というか、夫婦漫才？つまり私と沖田さんは夫婦！
夫婦とは人生も財産も全てお互いのもの・・。
つまりお互いの髪もお互いのもの！つまり触りたい放題！

今日はいい日だ。沖田さんと少し近づけた気がする。


「婚姻届は明日お持ちしますね！」
「叩っ斬られてーのかィ」


ハァ、と大きなため息。ーー大丈夫かな。ストレスって
毛根へのダメージ大きいから・・。



「随分まいってんな。お前にしちゃ珍しいじゃねーか？
しこたま面倒ごとに巻き込まれたが、代わりに良いモン見れたぜ」

「チッ」



お次は舌打ち。
なんたることだ。沖田さんのストレスゲージがマックスに
到達するのではなかろうか。これでは彼が将来ツルてんと
化してしまう。いやその前に何がなんでも私がなんとかする。だから安心してねアナタ。


「坂田さん！あんまり沖田さんのこと困らせないでください！」

「「お前がいうな」」

「え」



お前がいうな？私が沖田さんを困らせていると言いたいんだろうか。解せない。



ーーーそしてその意図を私が解釈し終わる前に、
パトカーは我が家の前に到着したのだった。

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