【銀魂】うまく生きる為の方法

ダメ人間 ページ4

日が暮れた午後6時。今日は特に忙しいというわけでもなく、ゆったりまったりと過ごしながら仕事を終えた。

狭い施設内の掃除を終えた助手が、
顔を歪めて口を開く。





「ーーーあの、今日のヒステリックな叫びは
何だったんですか？」

「・・それについてはほんとすまんかった！！」



納豆男のことを愚痴れば、助手はため息。
普段、人の愚痴を聞く仕事をする私の発散口は、
いつもこの子だ。年下のバイトだけども、
私よりよほどしっかりしてる。

将来はカウンセラーになりたいんだとか。

勉強したいからとここで働いているわけだが
私から何か学べるものがあるのか甚だ疑問だ。


ま、私も助かってるから別にいいけど。






「いますよね、たまに。そういう冷やかし」

「冷やかしかー？ただのアホなんじゃない？」

「例えアホだとしても、営業妨害は困ります」

「はぁー、おっしゃる通りですなぁ！」



タバコに火をつけると睨まれた。怖いな助手。
あからさまに消臭剤を大量散布するな。





「ま、いいさ！今日は暇だったし」

「次からは私に声かけてくださいね。
即刻追い出しますから」

「頼もしいな助手！」




ぼんやりと白い煙がのぼるのを観察していると
気持ちが安らいで来た。やはり仕事終わりの一服と
いうのは大切である。




「Aさんて仕事以外じゃほんとダメ人間ですよね
だらしないっていうか、」

「・・アドバイスを一つ。無闇に人の心をえぐるな
未来のカウンセラー」

「大して傷ついてないでしょAさん」




ひどいな。私だって傷つくときは傷つくさ。それに
仕事の時にシャキッとするのは皆等しくそうだろう


まあこの助手はいつもシャキッとしてるので、
普段とのギャップも裏表もないが。







「・・さて、今日はおひらき！帰ろう！
ビール飲もう！寝よう！」

「ダメ人間ですね」
「ビールくらい飲んでもいいだろ！」







ーーーいつもと変わり映えのない日常の一コマ。







いやいや、変わらないのがいいんじゃないか。
こうして平和に淡々と、波風立てない暮らし。

波乱万丈とか、壮絶な人生とか、そういうのは
この世の選ばれた人間、上流階級にお任せしてさ。






(ーーそう、私は、"これ"がいい)






選ばれた人間とやら、頑張ってくれ。

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