【銀魂】闇に酔う悪魔

数日前のきっかけ話 ページ4

ー土方サイドー



『ーーー・・闇遊郭、ですかィ』



そりゃまた思い切ったことしますね、と。
そんな総悟の声が響いたのは、最近俺たちが
追っている過激派攘夷志士について、山崎の報告を
確認している時だった。





『何でも、裏世界の住人の中じゃ、
結構有名らしいです』


『要するに、表立って動けねェような商売人が、
発散する場ってことだ。この手の場所なら俺たちが
しらねェだけで、万とあるだろうよ』

『ってェとあれですか。そこの女は、薬キメた野郎や人殺すことに快感を得てるような野郎を相手してるってことですかィ』




その闇遊郭とやらは、攘夷志士御用達というだけ
あって、過激派から穏健派まで様々出入りしている
ということだった。その中に、今回のホシも
含まれている、と。





『ーーわかった。・・山崎、すぐにその遊郭に
客として潜れ』

『え、それは無理ですよ副長』


『・・あ"？』

『い、いや！この報告書まとめた後に別の仕事スケ
ジュール振ったのあんたじゃないですか！！』


『・・・ア、』



そうだった。思わず頭を抱える。
ほかに誰が適任だろうかと考えてみるが、そもそも
この件は少人数体制なのだ。どうせでも忙しい今
人員に余りはいない。







『土方さん土方さん』

『何だよ！！』

『そんなに悩まなくても、1人いるじゃねーですか』


『は？』




まさか総悟か？いや、あり得ない。
こんな面倒な案件に総悟が自分から名乗りをあげる
わけがない。

にやりと口角をあげたそいつは、まっすぐに、
指をさした。









『ーーーあんたですよ、"副長"』

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