一筋縄では ページ8
いつのまにやらタメ口に変化した黒髪の男は、
瞳孔の開いた目をぎらつかせた。
『ーーーとにかく、こいつを護衛につけるのが嫌だってんなら、うちであんたの命を100%保証するこたァできねーよ』
そう言われてしまえば、こちらとしても変えろとは
言い難くなってしまい。彼が去った後、再び無礼者と2人きりになった空間に、私のため息が漏れた。
「・・私にため息をつかせるなんて、あの男も
なかなかの無礼者ね」
「あいつに関しては是非ともあんたのパパに言いつけて首飛ばしてくれて構いやせんぜ」
そんな言葉を聞いて、再び溢れそうになったため息を必死で飲み込んだ。これ以上この者たちのために
つく息はない。
「遅くなりやしたが、ーー真選組一番隊隊長、
沖田総悟。よろしくお願いしますね、"A様"」
「その嫌味ったらしい呼び方はやめて頂戴」
腹がたつことだけれど、この男以上に腕の立つ人員がいないというならば、仕方がない。
侮辱を我慢して、確実に生き残るほうが
賢明だもの。・・事件が解決するまでの辛抱だ。
「ちなみに言っておくわ。自己紹介してくれたところ悪いのだけれど、私はあなた方の名を覚えるつもりはないの。どうせ数日の付き合いだし、あなたの
ために私の記憶容量を使うなんて勿体無い」
「ご勝手に。ーーんじゃついでに、俺からも一つ
言わせてもらっていいですかィ？」
「・・あのねぇ、あなた、もう既に一つどころじゃ
なく申してるじゃないの。まだ何かあって？」
男のポーカーフェイスは、崩れることはない
時たま歪に企みを持った笑みを浮かべることが
あるけれど、その時以外、感情が読めない。
負けてなるものかとまっすぐその赤い瞳を
見据えていれば。
「あんたの護衛はちゃんとこなしまさァ。そこに
ついてはご心配なく」
「・・それはどうも」
「ーーーだが、」
何も写してなかったその瞳が、鋭く光る。
敵意とまでは行かずとも、何か冷たいものが私に
向けられている。
そこで、初めて彼の感情を見た気がした。
「俺が忠義を誓ってんのァ、あんたじゃなく、
あくまで俺自身の大将だ。俺は便利な召使いでも
家臣でもねェ。ーーそこんとこ、よろしく頼まァ」
最後だけやけに軽く言い放ったその男。
・・どうやら、一筋縄ではいきそうもない。
「ーーー頭の隅においておましょう。
・・沖田総悟、だったかしら？これからよろしく」
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シュシュ☆☆(プロフ) - ナナさん» ありがとうございました！日々の箸休めにでもなっていれば嬉しいです！どうぞ、これからもよろしくお願いします！ (2017年12月9日 0時) (
レス) id: a89349d530 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - ピピコさん» ありがとうございます！キャラが濃い夢主ちゃんを書くのが好きみたいです！笑。頑張りますので、どうぞ応援よろしくお願い致します！ (2017年12月9日 0時) (レス) id: a89349d530 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 紫蘭さん» ありがとうございます！真選組は四苦八苦しておりますよ！きっと沖田くんならなんとかしてくれます！笑。頑張ります！ (2017年12月9日 0時) (レス) id: a89349d530 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 由梨さん» いつも読んでくださり、ありがとうございます！最後まで楽しんでいただけるような作品を目指します！ (2017年12月9日 0時) (レス) id: a89349d530 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - りんさん» ありがとうございます！行き当たりばったりな私ですが、どうぞ温かく見守ってくださると幸いです！ (2017年12月9日 0時) (レス) id: a89349d530 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シュシュ☆☆
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作成日時：2017年11月20日 23時
