検索窓
今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:98,789 hit

顔が見たい ページ34

護衛を務めている沖田とは、常にひっついて生活をしていたわけで。彼がいつも控えている場所につい目をやってしまっていたらしい。







「あんた、確か結婚してんだろ?」

「え?・・まあ、一応」



唐突な質問に首を傾げていれば、
坂田銀時は、にやりと笑みを深めた。






「ーーー沖田君はやめとけよ。ありゃ大魔王だ」

「・・はあ?」





あなたは何を言っているの、と眉をひそめた私に
男は詰め寄った。沖田をやめておけとは、一体
どういうことなのだろうか。文脈からとることも
できず、ただ首をかしげる。







「政界人の娘が不倫とあっちゃ、
世間が放っておかねーだろうしな」


「不倫って、・・あなたまさか」




とんでもない勘違いだ。
彼が言いたいのは、私と沖田の関係についてだろう

別にこの人が怪しんでいるようなことなど
何もないわけで。というか、考えてもみなかった。







「ーーーでも、知らねェ間にあの野郎のことを
考えてんのァ事実じゃねーか」


「そんなこと、」




ない、と。言い切ってしまうつもりだったが
ーーそれができないのは、なぜだろう。

事実、今彼の面影を見てしまっていたからだ。






「ま、俺にゃ関係ねェことだけどよ。
あのゲス魔王に、オジョーサマ相手にそんな浮いた
話が出たとあっちゃ、これまでやられた分の個人的な借りはしっかり返せるってもんだからな」



「苦労はお察しするけれど、随分と卑怯な発想ね」

「ほっとけ」


「けれど残念ね。私と彼はあなたの望むような
関係ではないわ」


「そりゃ残念だ」





どうにも信じていないらしい。
相変わらずむかつくにやけ顔を崩すことなく
こちらを見やっているのだから。






(ーーー夜まで、ね)



この人が変に沖田の話を出すものだから、
少し顔が見たくなってきたじゃない。


人間とは、作用されやすいものなのだ。
普段とは違う土地にきて疲れたのだろう。

今、いつも見慣れている姿を探してしまうのは、
別に特別な感情というわけでもあるまい。

まるで意味がない→←思い返してみると



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (109 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
192人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 沖田総悟 , ツンデレ   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

シュシュ☆☆(プロフ) - ナナさん» ありがとうございました!日々の箸休めにでもなっていれば嬉しいです!どうぞ、これからもよろしくお願いします! (2017年12月9日 0時) (レス) id: a89349d530 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - ピピコさん» ありがとうございます!キャラが濃い夢主ちゃんを書くのが好きみたいです!笑。頑張りますので、どうぞ応援よろしくお願い致します! (2017年12月9日 0時) (レス) id: a89349d530 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 紫蘭さん» ありがとうございます!真選組は四苦八苦しておりますよ!きっと沖田くんならなんとかしてくれます!笑。頑張ります! (2017年12月9日 0時) (レス) id: a89349d530 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 由梨さん» いつも読んでくださり、ありがとうございます!最後まで楽しんでいただけるような作品を目指します! (2017年12月9日 0時) (レス) id: a89349d530 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - りんさん» ありがとうございます!行き当たりばったりな私ですが、どうぞ温かく見守ってくださると幸いです! (2017年12月9日 0時) (レス) id: a89349d530 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:シュシュ☆☆ | 作者ホームページ:   
作成日時:2017年11月20日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。